天国にいちばん近い島
桂木万里は、ドジで根暗な高校生。彼女は5歳の時、南太平洋に浮かぶ小さな島・ニューカレドニアの名を、父・次郎がしてくれたおとぎ話で知った。そこは、神さまのいる天国から、いちばん近い島だという。万里にとって“天国にいちばん近い島”は父と一緒に行く約束の場所だったが、突然、その父が亡くなった。“天国にいちばん近い島”を自分の目で確かめてみたいと思った万里は、冬休みのニューカレドニア・ツアーに参加する。島に着いた彼女は、一人自転車でヌメアの街に出、すみずみの景色を見て回るが、何か違うように思えた。万里はそこで、日系三世の青年・タロウと出会う。ふとしたことで、偽ガイド・深谷有一と知り合った万里は、彼のガイドを受けることになった。彼女から“天国にいちばん近い島”の話を聞いた深谷は、イル・デ・パン島に連れて行くが、そこも万里が想っていたものと違っていた。万里は、タロウを探しに市場に出かけ彼を見つけた。そしてタロウに教えられたウベア島へ、一人船に乗って出かける。万里はウベアで、島の人達の歓迎を受けるが、ここもまた違っていた。海辺を歩いていた彼女は、エイを踏んで倒れショックで熱を出す。そのため、ツアーの帰りの飛行機に乗り遅れてしまった万里は、ホテルを追い出され、ヨットで一晩明かそうとしているところを警察に保護された。万理にとっての“天国にいちばん近い島”は果たして見つかるのか?
出演
原田知世、高柳良一、峰岸徹
監督
大林宣彦