毎日電車で片道2時間半かけて有楽町の不動産屋に通う溝口京子 (小山田サユリ)。仕事に特別な思い入れがあるわけでもなく、夫と2人だけの単調な毎日にも生甲斐を見出せない彼女は、少しずつ心に暗い澱のようなものが溜まっていく。一方同じように片道2時間かかる神楽坂の弁護士事務所に勤務する弁護士・田中万代 (眞島秀和)。ある日、京子の案内で西新宿のアパート物件を訪れた彼は、京子に「平日の夕方から2時間、ここで一緒に過ごしてほしい」と逢い引きの提案をするのだった。京子は、万代に何か自分と近いものを感じ、その誘いに応じるのだったが、やがて2人の不倫はそれぞれの妻と夫を巻き込み、思いもかけない方向へと転がり始める。
