参議員候補・多々野恵利香の一行を乗せた選挙カーがゆっくりと進んでいく。当選確実の彼女に誰もが従うしかなかった。恵利香は、父親の同級生とその息子・洋平たちの船に乗って、島を巡り、遊説することになる。しかし恵利香の傲慢さに腹を立てた初老の男がホースの水を放ち、一行を水浸しにする。激怒した恵利香はどうしても本土に戻ると主張。スタッフはスケジュールをこなすため仕方なく再び船で先に出かけてしまう。恵利香は勝手に港に繋いであるボートに乗り込んでしまい、慌てて彼女の後を追い、ボートに乗り込む洋平。しかし、船のガソリンが途中で尽きてしまう。恵利香がヒステリックに叫ぶ。それからどれだけ時間が経ったのだろうか。船は流され、やがて小さな島に流れ着いた。いま、楽園の扉が静かに開かれた…。