大手広告代理店・電王堂の総務二課係長、只野仁・36歳。普段は冴えないダメ社員を装っているが、実は彼は“特命社員”というもう一つの顔を持っていた。 今回もさっそく黒川会長に呼び出された只野は、経理部長・浦木の調査を命じられる。会長によれば、彼は一社員にもかかわらず外車を乗り回し、毎晩高級クラブで豪遊しているという。いったいどこからそんな金が出ているというのか。
ジャパンテレビの人気アナウンサー・新水真由子。今回、只野はストーカーに悩まされている彼女のボディガード役を黒川会長から命じられる。さっそく森脇と共に彼女をガードする只野だったが、ふいをつかれ、彼女の部屋にストーカーの侵入を許す。どうにか追い払うことに成功するも、失態を演じた只野はボディガードを解任されてしまう。
ある日、只野は社員食堂で野村たちにからかわれていたところを見知らぬ中年男に助けられる。姑息な野村を一喝するその堂々とした振る舞いに一同は感心するが、不思議なことに彼が何者か誰も分からなかった。そんな折、またしても黒川会長から只野に特命が下る。企画部長の飯島が、ある芸能プロダクションと癒着して不透明な金のやりとりをしているらしい。森脇と共に飯島の調査を進める一方、只野はあの中年男が二ヶ月前に自殺した電王堂の社員・奥寺年男の父、明彦であることを知る。
電王堂のスポンサーである大福屋デパートの社長が急死した。しかし、こともあろうに彼の愛人が社長から預かった裏帳簿をもとに会社を脅しているという。 例によって黒川会長に呼び出され、その裏帳簿を奪回するよう命じられた只野は、さっそくその女・冴子がいる画廊へ行き、彼女を食事に誘う。首尾よく冴子のマンションへと入り込んだ只野だったが、ワインに薬を盛られ、外にほうり出されてしまう。
食品メーカーの新製品キャンペーンを手がけることになった電王堂。そのイベントの発注にあたり、第二企画部長の君津が業者から賄賂を受け取っているという噂が流れる。只野は君津を尾行、さびれたアパートで彼が一人の女性と抱き合う姿を目撃する。そんなある日、君津は只野と佐川課長に「オレは心の洗濯を始めたんだ」と語る。聞けば、退屈な日常から逃れるためにアパートを借りたが、ふとしたきっかけで隣室の美女と知り合い、そのまま深い仲になったという。女の名前はリョウコ。只野は彼女の身辺調査を開始する。
黒川会長から、今、大人気のグラビアアイドル・長瀬まひろのマネージャーを命じられた只野。電王堂の得意先である航空会社のイメージガールに内定した彼女を、さまざまなスキャンダルから守るためである。しかし、実際の彼女は世間的なイメージとまったく違い、超わがままなで自分勝手な性格だったのだ。さすがの只野もそんな彼女に手を焼く日々が続く。