東京で“ある事件”を起こしたイケメン書道家・半田清舟(小野大輔)。雑音から離れ書道と向き合うため、身寄りのいない島に一人で生活することに。海と山がきれいで人口が少ない小さな田舎町。借りた家は、汲み取り式便所にバランス釜のお風呂、ネズミが走るボロ屋…そんな家には、元気過ぎる小学1年生のなる(原涼子)が秘密基地として遊んでいた。一人になりたいのに一人になれない、半田の慌ただしい島生活が始まる。
かつて秘密基地だった半田清舟の家に、なるだけではなく中学生の美和 (古木のぞみ) やタマ (大久保瑠美) も上がり込むようになり、書道も邪魔され翻弄される半田。その島のメンバーの一人、高校3年生のヒロシ (内山昂輝) は、勉強も運動も何をしてもオール3のミスター平均男。才能がないと嘆いていると、半田の書道部屋からあるものを発見する。ヒロシの心に火をつけた半田のあるものとは? “才能”とは、いったいなんなのか。
タマには誰にも言っていない“ある秘密”があった。そのことが半田にばれて島中の噂になったら大変なことになる! 中学生女子の妄想は膨れ上がり、今にも破裂寸前! 一方、半田清舟は書展の結果が惜しくも準賞で、大賞を逃してしまう。ひどく落ち込み自暴自棄になる半田に、なるは「もちひろいに行こう」と誘う。新品の船を海に下ろす際に船から餅をバラまく行事。半田がその行事から得た、書道の新しい価値観とは…。
完全にスランプに陥った書道家、半田清舟。島に来てなんの成長も感じないことにイライラが募る。そんなとき、美和の父親に「船の側面に船名を書いてほしい」と頼まれる。筆ではなく刷毛、墨ではなくペンキ、紙ではなく丸みを帯びた鉄板…。なるやひななど、島の子どもたちが囃し立てる中、失敗は許されない一発勝負に緊張する半田。そのとき、なるはとんでもないことをしてしまう! 半田は納得のいく文字を船に書けるのか?
船の側面にペンキ文字を書いたおかげで、何かを掴みかけている半田清舟。この日は子どもたちの海水浴に同行することに。島の海は穏やかだが、ごつごつした岩場を走り回ったり、タコを生け捕りしたり、まるで野生児のようにはしゃぎ回る子どもたち。完全に保護者気分でのんびり見守る半田だが、目を疑うような光景を目の当たりにする。半田が島に来て約1ヶ月、ようやく島の一員になったような、ある日の出来事。
半田清舟の仕事仲間であり唯一の友人である川藤 (諏訪部順一) が、高校生の神崎 (梶裕貴) を連れて島にやって来た。神崎は以前、書展で半田を破り大賞を取った新進気鋭の若手書道家。半田に憧れて書の道を志した神崎だが、半田の島に来てからの書に違和感を覚えていた。腹黒く不躾で、容赦なく半田につっかかる神崎。そこには、神崎を連れて来た川藤の目論見があった。半田が島で掴みかけている書とは?
小野大輔
声の出演
潘めぐみ
梶裕貴
原涼子
大久保瑠美