赤シャツの逆襲
愛媛県松山市を舞台にした、夏目漱石の名作小説「坊っちゃん」。その中に登場する憎まれ役の嫌な奴、「赤シャツ」は、実在の教師「横地石太郎」がモデルとされている。だが実際の横地は至って清廉潔白な人物であった。そう、「坊っちゃん」発表以来100年以上にわたって横地石太郎とその子孫は汚名をかぶせられてきたのだ。そこで横地 (=赤シャツ) は現代に甦り、子孫の名誉回復のため「坊っちゃん」出版差し止め訴訟を起こす。それを聞いた漱石も現代に甦り、自らの小説の正当性を訴える。双方の応援団もヒートアップ、丁々発止、お互い一歩も譲らぬ法廷闘争の中、横地は、「坊っちゃん」の中にだけ登場する、あるキーワードに気づき、勝負をかける。さて歴史的法廷の行方は?