線路脇にポツンと設置された電話ボックス。その傍らを通り過ぎた修平は、とぼとぼと家に帰って行く。家には父と母、妹が待っていて、週に一度の家族だんらんでテーブルを囲もうとしていた。そこに、隣に引っ越してきた癖の強い夫婦があいさつに訪れる。犬を抱いた妻はリビングに上がり込み、一家だんらんをかき回すような言動をし始めるのだが…。
エピソード1
いくえにも。
線路脇にポツンと設置された電話ボックス。そのかたわらを通り過ぎた修平 (村上虹郎) は、とぼとぼと家に帰って行く。家には父と母、妹が待っていて、週に一度の家族団欒でテーブルを囲もうとしていた。そこに、隣に引っ越してきた癖の強い夫婦が挨拶に訪れる。犬を抱いた妻はリビングに上がり込み、一家団欒を掻き回すような言動をしはじめるのだが…。
エピソード2
物語
高層ビルに囲まれた都会の雑踏をひとり音楽を聴きながら歩いている少女 (琉花) が、向かった先は、なにもない真っ白な部屋。その部屋には、ものいわぬ美少年 (奥平大兼) が、ひとりベッドに横たわっている。そのベッドのかたわらで、少女は少年に向かって自分の装わない気持ちを問わず語りに語り出す。二人のスリリングな関係の行方は…。
エピソード3
あんた
「あたしはいつでもあんたの味方だからね」筆を走らせるスナックの雇われママの男が思いを馳せるのは、キャンプを楽しむ女 (伊藤沙莉) と男 (千葉雄大)。恋人でもなく、友人というには軽すぎ、でも家族にはなれない。近くにいるのに遠く感じる。ひとりでも平気だと思っていたはずなのに込み上げる寂しさ。一生続くはずだった関係は、男の一言によって徐々に歪が生まれていき…。2人の先にあるものとは―。
エピソード4
ありがとう
家族と離れ、死に場所を求めてひとり彷徨うおとこ (役所広司)。癒してくれるはずのマッサージ嬢からも逃げ出し、路上で盗んだ車で奥深い山へとはいっていく。車を乗り捨て、さらに森の奥へ歩み入るおとこは、そこで奇妙な若者に出会う。
エピソード5
理解される体力
小さな喫茶店の店中に響き渡る大声で泣くキエ (柳英里紗) と、やさしくそれを受け止めるユミ (三浦貴大)。キエは貪るように巨大なパフェをたべ、貪るように涙を流して子どもみたいに大声で泣いている。どうやら旦那に浮気されたらしいキエは、とどまることのない怒りと涙と食欲の激流に押し流されている。喫茶店の店長は、キエが大声で泣いているその理由を想像してキエにつたえるのだが…。