目覚めた時、切那には記憶がなかった。そこは時の流れに取り残された島・浦島。会う者誰もが謎めいている中、夜の海辺で出会った少女の歌声に切那はハッとする。そして不意にその名を口にしていた。「りんね…… ?」
凛音が口にした衝撃の言葉。その謎を解くため、切那は『バイモン病』について調べようとする。その風土病は島を閉ざし、凛音や夏蓮、紗羅たちの運命を翻弄していた。だが凛音の母・玖音から意外な事実を知らされる。
凛音をあの手この手で昼の海に誘い出す切那。楽しいひとときが一変したのは、秘密の廃屋を凛音が見た瞬間からだった。以降、凛音は過去から目を逸らそうとするが、逆に夏蓮は過去と向き合うため大いなる決断していた。
夏蓮が望んだとはいえ、とんでもないことをしてしまった切那。夏蓮とともに逃げるように本土に渡り、向かったのは夏蓮の母親の元だった。切那が見守る中、夏蓮が流した涙の意味とは。そして紗羅にも何かが迫っていた。
「私には時間がない」と焦る紗羅。『切那が時を越えた秘密』を知り、切那を自分の運命の人と推測する彼女に対し、凛音は暗黒の真実を突きつけた。血塗られた歴史に終止符を打つべく、紅蓮の炎が闇の天空を焼き尽くす。
夏蓮と沙羅の闇は晴れた。「今度は私の切那になって」と凛音がベッドで呟く。そして訪れる、切那との至福の時。覚悟を決めた凛音は、過去に別れを告げて明日へ歩み出す決意をする。だが玖音だけは複雑な表情だった。
田村ゆかり
御原凛音
阿澄佳奈
枢都夏蓮
山村響
伽藍堂紗羅
鈴木達央
三千界切那
佐藤利奈
(御原玖音