桐原有人は想像力が豊かで「アリスの物語」という書物が大好きな少年。妹の桐原きらはに嫉妬されながらも、失われたアリスの物語を自分の手で紡ぎ出そうとしている。そんなある日、アリスそっくりの少女、有栖川ありすと出会い、「鍵姫」と呼ばれる少女達が戦う不思議な空間に迷い込んでしまう。そこは、まさに、少女達の戦場だった。
有人はありすから届いた不思議な手紙『アリスのお茶会』を手にしていた。それは戦いへの招待状、決戦の証。有人とありすの仲が気になるきらはも、その戦いに身を投じる。それぞれの『アリス物語』を賭けた戦いの中、ついに有人の特殊な力が判明する――。少女達が成長する中、きらはに想いを寄せるキサも、一つの選択を迫られていた。
女生徒達の注目を集める少女がいた。名前は篝木キリカ。高等部に席を置きながらも、大学院に通う才女。そのキリカが、有人を自分の研究室に突然招待してきた。キリカの秘密を知り、驚く有人やありす達、有人の秘密を知り、研究したいキリカ。別の意味での有人争奪戦が始まろうとしていた…。
有人達は新しい鍵姫、暁アカネと出会う。方向音痴、よく寝てよく食べる不可思議な少女。有人にだけ寄り添う彼女に、機嫌が悪いありす達だが、有人がみんなを説得する。しかし、アカネは「アリスを綺麗にする」ため、強力な炎を操り、メルヴェイユ・スペースのすべてを焼き払うべく戦う。やはり鍵姫達は、わかりあうことはできないのか?
戦いと心の移ろいの日々の中、有人は少女デリーラと出会う。有人の語る様々な物語に一喜一憂するデリーラは、有人をアリスの原作者である『タキオン』と呼んでいた。キリカ達はそんな有人の異変に気がつき、調査を開始する。「桐原有人はまるで磁石のように、アリス能力者を引きつける」その言葉がまた一つ、現実と悲しみを生む。
アリスの生みの親『オルタナイト・L・タキオン』の資料を調べる有人とありす。その時、突如解放される謎のメルヴェイユ・スペース。反転された空間は、まさに「鏡の中の世界」であった。ついに登場するタキオン。彼は有人に何を求めるのか? その中で、有人とありすの心は近づき、きらはの想いは離れていく…。