カジノ

大田（テジョン）の駅前で新聞を売りながら貧しい幼少期を送ったチャ･ムシク。時は流れ、30代で有名な英語塾の塾長となり、平凡な日々を送っていた。ある日、故郷の後輩であるアン･チヨンが訪ねてきて賭博ビジネスを持ちかける。チヨンと共に釜山（プサン）のカジノバーを訪ねたムシクは、カジノ経営に可能性を見いだす。そして本格的に経営を始めるために、大田の70～80年代風の古びたバーを買い取り、カジノバーに改装する。

カジノバーに国税庁の査察が入ったと聞いたチャ･ムシクは、アン･チヨンと共に逃亡する計画を立てる。だがチヨンは査察チームに捕まり、ムシクだけが出国に成功しフィリピンへ向かう。無事にフィリピンに到着したムシクは、故郷の先輩であるハン･ソンイルの紹介でミン会長のカジノでゲームをする。勝利に酔いしれたのも束の間、負けが重なったムシクはサングに借金までしてゲームを続けるが、すぐに全財産を失ってしまう。この事実を知ったサングはチンピラたちを連れてムシクを訪ねる。一方、国税庁のカン･ミンジョンチーム長は粘り強くムシクの行方を追う。

ミン会長と手を組み、本格的にカジノ業界に足を踏み入れたチャ･ムシクは、まずは国税庁の税金問題から片づけようと決心する。国税庁のチーム長に交渉して追徴金の90％を減額してもらい、サングから借りた借金まで返済したムシク。故郷の友人であるユン･ドンオクが自分を利用してばかりいるので、ムシクは彼と縁を切る。一方、ミン会長はムシクに10年間も未回収の債権を取り立ててくるよう指示する。ムシクは取り立てのために韓国へ向かう。韓国に着いたムシクは手段と方法を選ばず債務者たちに詰め寄る。

ミン会長の債権を回収し信頼を得たチャ･ムシクは、カジノの経営を全面的に任される。そしてローリングを行うことにより10年間で600億ウォンを稼ぎ出すことになる。その過程で、ホテルの「コンプ」を利用しながらフィリピンの政財界に資金援助をする。それによって高い地位を築いたムシクは、カジノ業界の大物でキングメーカーでもあるダニエルに会う。そしてイ･サンチョルの紹介でソ･テソクと会うのだが、テソクはムシクの下で働かせてほしいと言う。

カジノで有り金を全て失ったナ教授は、通称「蜜蜂」。新たなカモであるチョン代表をチャ･ムシクに紹介する。ムシクはチョン代表をそそのかすために、お金までかけながら「設計」に取り掛かる。疑心に満ちていたチョン代表だったが、ムシクに親切にされるうちに警戒心を解き、徐々にお金をつぎ込んでゆく。一方、ジョンパルの紹介でムシクのホテルで働くことになったキム･ソジョン。フィリップと出会い、意味深な視線を交わす。