偉大なるアマゾン川の水源から海までの6500キロの旅を追う。水源はアンデスの氷河。山の下の雲霧林でも水蒸気が水となり、小さな川を形成する。オオカワウソや巨大魚などが生息するアマゾン上流には秘密の世界が。透明度の高い美しい泉や、沸騰する川だ。支流はどんどん合流し、川幅を広げながら旅をする。中流には南米のパリ、マナウスの街がある。そして雨季がやってくる。一面が冠水するため、地元の農家は苦しんでいる。熱帯雨林は浸水林となり、アマゾンカワイルカなど様々な動物がやってくる。氾濫期が終わり、再び水は旅を始める。下流にあるビーチでは川の祭りが開催される。そしてようやく海に流れる。海の底には、アマゾンが運んできた栄養によって、目を疑うような豊かな世界が広がっていた。

世界最長の大河、ナイル川の水源から河口までの6700キロの旅を追う。水源はルウェンゾリ山地。流れた水は、巨大なヴィクトリア湖を作る。ここでは毎年虫が大量発生する。湖を抜けると白ナイル川だ。地元女性はこの急流でカヤックをする。川は巨大ワニのいるサバンナへ。ここの廃墟は動物たちの宝庫だ。その後、土地は平らに。川は巨大な湿地と化し、大量の水が蒸発して失われる。それを補うのが支流の青ナイル川。この水はキリスト教の祭り、ティムカットにも使われる。白ナイルと青ナイルが合流し、最後の難所サハラ砂漠を通る。ナイルはエジプトで唯一の川。ナイルに支えられ、カイロは都市として発展。古代エジプト文明も、ナイルのおかげで繁栄した。ナイル川は流れた場所に命をもたらす奇跡の川なのだ。

アメリカを流れる巨大なミシシッピ川は、広い大地をつなげ、アメリカを1つにする存在だ。ミシシッピ川に支えられている動物や人々を紹介する。その始まりはロッキー山脈。源流は、冬場は雪と氷に閉じ込められている。春になると氷が溶け、一斉に水が流れる。流れをコントロールするため、上流ではあちこちにダムが建設されている。川はアメリカの農業の中心地を通り、セントルイスの街へ。ここに各地の農作物が集められる。艀で南の港まで運ばれ、世界に出荷されるのだ。さらに下るとミシシッピ川は湿地となる。河口には三角州が。しかしこの湿地は急速に失われている。それは人間がダムなどを作り、水量を調節したことが原因。人間の手で、偉大な川をコントロールすることなどできないのだ。