結婚同窓会～SEASIDE LOVE～

相羽海音（あいばみおん）、25歳。 地方から上京し大学を卒業後、東京のアパレル会社で正社員の座をつかむも、配属されたのはショップの店員。そんな彼女は『東京の一番イケてるグループにはいる』ことを目標に、美人な同僚と最新のおしゃれ服を着て毎日楽しく生きている、はずだった。 彼女の収入は手取り15万。家賃払ってちょっと遊んだらもう残らない。タクシーで遊びにいく実家住まいの同僚を尻目に、毎日牛丼屋＆チャリンコ通勤でケチケチ生活。あとはおごってくれる男とのみ合コン、と涙ぐましい毎日をおくっていた。 そんな中、彼女は悟るのだった。 「こんな生活から抜け出すためには、金持ちのいい男捕まえて結婚するしかない！」 こうして結婚に焦る海音は、今日も合コン三昧。しかし、いい感じだと思っていた医者には「住む世界が違う」と突き放される。 「結婚するなら、ファストファッションの店員なんかじゃない、ちゃんとした人じゃないと・・・」 落ち込む海音に追い討ちをかけるように、今度は仕事も行き詰ってしまう。 そんなある日、海音の下に同窓会への招待状が届く。 いまから10年前、遠泳の県大会でも優勝し「栄光の７人」と呼ばれた中学時代。その同級生との再会に、期待に胸膨らませる海音。 「地元ならお金もかからないし、競争もないし、うまくいけば相手も家付き・・・それに、本当の私をわかってくれる友達もいる。そうか！結婚相手さがすなら、やっぱジモトっしょ！」こうして彼女は、結婚相手を探す『結婚同窓会』に出発することに・・・。

地元で結婚相手を探すため、同窓会に出席した海音。 10年ぶりに「栄光の七人」と再会したその日の夜に、海音は思い出の海で竜生からキスをされてしまう。しかし、外交官になっていたと思っていた竜生は、実は生活保護を受けていた。そんな竜生に失望した海音は、公務員として安定した生活を送っている遥冬に惹かれてしまう・・・。 一方、蓮花に海音とのキスをみられた竜生は、釈明をするために蓮花のもとへ向かうのだが、蓮花を付け回る男・篠田ともみ合いになってしまう。 そして、竜生は蓮花を取り巻く現実を知ることに・・・。 海音と遥冬、竜生と蓮花。 卒業から止まっていた、「栄光の七人」の関係が少しずつ変わり始めていた・・・。

海音と遥冬、竜生と蓮花。それぞれ関係を気付きはじめた2組のカップル。 竜生は仕事を探すことを決意し、素直に喜ぶ蓮花。 しかし、少しでも竜生の力になれたらと家を訪れた蓮花は、竜生の母・ひとみから「迷惑だから竜生には近づかないで欲しい」と容赦ない言葉を浴びせられてしまう。 一方、海音への想いを抱え続けていた遥冬は、仲間たちの前でついに海音へプロポーズをする。突然の告白に驚きはしたものの、まんざらでもない海音は、プロポーズに対する答えはその場では出さなかったものの、遥冬からサーフボードを教えてもらうことに。 そんな中、海音は海の中で足を吊って溺れてしまい、意識不明となってしまう・・・。

海で溺れ、意識不明となってしまった海音。意識を取り戻した海音の目に入ったのは、遥冬の顔ではなく、あの男の姿だった・・・。 病院からの帰り道、海音は蓮花と悠姫に「ほんとうに遥冬でいいのかわからなくなった」と打ち明ける。 その言葉についに想いを抑えきれなくなった蓮花と悠姫は、海音にその苛立ちをぶつけてしまう・・・。 ついに崩れてしまった「栄光の七人」の友情。 果たして、海音は友情も恋ももう一度手に入れることができるのか・・・。

複雑な想いを胸に、東京へと戻る海音。 地元での結婚は諦め、東京で結婚することを決めた、はずだった・・・。 しかし、そんな海音のもとに、突然竜生が現れ、「1年後、結婚式場を予約した」と告げる。 そして、約束の1年が過ぎた・・・。 「栄光の七人」はそれぞれ新しい道を歩きはじめていた・・・。 果たして、海音は結婚式場へ現れるのか・・・！？ 「結婚同窓会～SEASIDE LOVE～」ここに完結！