エピソード1
15秒、恋の瞬間
2006年、東京。臨海部を走る、ゆりかもめで移動中の藤井ミナミ(伊東美咲)は、仕事に疲れて爆睡中。そんなミナミは、携帯電話の着信メロディーで安眠を妨げられる。目を開けると、すぐ側のシートに携帯が落ちていて、持ち主はいない。仕方なくミナミが電話に出ると、男の声。携帯を落として困っているという男は、図々しくもバイトの面接があるので、ミナミに電話を持ってきて欲しいと頼んでくる。ミナミとて、次の仕事が待っていた。図々しい男を遮ったミナミは、下車駅の落し物預かり所に携帯を届けて先を急ぐ。 駅を出て、会社に向かう途中、オーロラビジョンに映し出される懐かしいCMを見たミナミは、インスタントカメラを取り出して撮影。と、そのCMに、一人の男が気付いたのをミナミは感じた。駅に向かうその男こそ、携帯を届けて欲しいと電話した、石田勇也(亀梨和也)だったのだが・・・。 オフィスに戻ったミナミのもとに、勇也が郵便物を届けに来る。勇也の顔も見ずに受け取り、バイク便出しを頼むミナミ。ミナミが、勇也と街で会ったこと、そしてゆりかもめに忘れられた携帯の持ち主と気づくまで、15秒。それは、勇也の携帯が着信し、メロディーが流れた瞬間だった。
57分 · 2006年7月10日