スターの恋人

国文科を卒業して大学で時間講師をするキム・チョルスは、小説家を夢見ながら貧しい生活を送っている。一方、韓国のみならずアジアで絶大な人気を誇る女優イ・マリ。芸能事務所の社長テソクは、マリの知的なイメージを打ち出すために本を出版することにする。テソクはマリ本人ではなく、ゴーストライターに書かせようとチョルスに代筆を依頼する。チョルスは、元恋人ウニョンへの借金返済のため、悩んだ末、依頼を受ける。本は、日本の奈良を舞台にした紀行文。チョルスは、奈良にあるマリの屋敷に向かう。そこでチョルスとマリは出会う。

マリとチョルスの写真がインターネットに流出し、世間は大騒ぎに。テソクは事務所のスタッフとマスコミを引き連れて日本に到着する。記者会見を行い、マリが日本で本を執筆中だと発表する。一方、チョルスはマリの高慢な態度に絶えきれず、そういう生き方をしていたら誰ともろくに付き合えないと言う。するとマリは、自分は女優だから心がなくても何でも演じられると言いチョルスに突然キスをする。結局、チョルスは代筆を引き受け、ウニョンに借金を返済しにいく。

テソクの承諾を得て、長期休暇を取ったマリ。日本にしばらく滞在することになったマリと、マリの立場で本を書きたいチョルスは、一緒に街を歩き回り、マリの発した言葉をメモする。そんな中、テレビでマリとの熱愛報道を認めたハヨンが、マリの屋敷にやってくる。ハヨンからの質問に、マリは困惑する。チョルスが本の原稿をマリに見せる。マリからの指摘に、チョルスが反論し、二人は言い合いになる。

マリは、次回作の映画の舞台となる遊園地にチョルスを誘う。観覧車の中で、マリは思いを告白しようとするが、逆にチョルスに好きな人がいると言われてしまう。一方、ハヨンはチャーターしたクルーザーでマリにプロポーズする。マリはプロポーズを断るかのように突然川に飛び込む。偶然、乗り合わせていたチョルスは、直ぐさまマリを助けに行く。マリは周囲から代筆を見透かされているのではないかと不安を感じている。

マリは、チョルスに助けを求めるが、これ以上マリに振り回されたくないチョルスは二度と会いにくるなと言い頼みを断る。そんな中、チョルスの幼なじみのビョンジュンは、チョルスがマリの本を代筆したと確信する。チョルスはビョンジュンに追求されるが、口を割らない。一方、ウニョンは学会に参加するために一時帰国してチョルスに会いにくる。2人は、付き合っていたころのような関係に戻れるようお互い努力することを約束し合う。マリはチョルスの家に押し掛け、1ヶ月間住み込みで家庭教師をしてほしいと懇願する。

条件付きで家庭教師を引き受けることにしたチョルス。マリはチョルスの屋上部屋に居座り本を読み始める。チョルスは学校を休み、マリにトークショーに向けた猛講義をする。そのうち二人はチョルスのベッドで寝てしまう。翌朝、訪ねてきたビョンジュンはその様子に驚き、写真を撮る。ビョンジュンはスクープを手に入れたと喜ぶが、チョルスのことを思い断念する。ところが、思わぬところで編集長にその写真を見られてしまう。