傍にいる悪魔が、救い。傍にある少女が、暇潰し。19世紀末、大英帝国の片隅での2人の出会いが居場所を求め彷徨う物語を紡ぎ出す。孤独を分かつ者たちに囁く悪魔と少女の常夜奇譚(ダークナイトストーリー)。
エピソード1
Let's be alone together
19世紀末、ロンドン市内で物乞いをする少女、ウィステリア。教会の屋根裏部屋で暮らす彼女の唯一の楽しみは、午前零時過ぎに屋根裏部屋の一番奥の窓を3回叩けば、大悪魔のマルバスがやってくることだ。彼との出会いは一ヶ月前、物乞いをするウィステリアの近くをマルバスが通りかかったとき、視えないはずの彼の姿が視えてしまったことだった。ある日、お世話になっている神父からウィステリアの買い手が決まったと告げられて……。
エピソード2
邂逅
悪魔が視える目を対価とし、マルバスと一緒に生きていく契約をしたウィステリア。マルバスが昔、対価として受け取った家で暮らし始めた2人だが、目の見えないウィステリアには家事全般は難しかった。さらに、人間が生きていくためには食事などが必要であることを改めて知ったマルバスは街へ。ついでに寄った高級ブティックでウィステリアは伯爵ブラックベル家のダイアナと出逢う。同世代の2人は意気投合し、一緒に買い物を始める。
エピソード3
リバーサイド・マーダー
工業都市ウォリントンの路地裏で、最下級の悪魔モリーからスリにあいそうになるウィステリア。翌朝、ウィステリアたちのもとへモリーと、その契約者のハリエットがやって来る。悪魔契約者同士の親交を深めようと誘いにきたのだ。だが、人間形態の多用で消耗の反動が一気にきたマルバスは動くことができず、3人で街へ。夕暮れの川辺でウィステリアたちが話していると、目の前に巨大な川の悪魔の姿が! 危機迫る中、現れたのは……。
エピソード4
雪下の館
積雪の山道で体調を壊したウィステリアをおぶり、偶然にも近くにあったダイアナの屋敷へ向かうマルバス。安静にすることが必要で、その日は屋敷でお世話になることに。目を覚ましたウィステリアに、ダイアナは長居しない方がいいと言う。事情を察したウィステリアはブラックベル家にまつわる話を聞く。それは彼女にとって衝撃的な内容であった。その頃、剣十字騎士団本部では王室からの密命が下り、ある計画が実行されることに……。
エピソード5
厄災解臨
剣十字騎士団の団長からダイアナへ、一度、話し合おうという提案がなされた。会場となるブラックベル家の薔薇の温室には、ブラックベル家の当主を装ったナベリウスと、その従者を装ったマルバスもダイアナとともに向かう。ウィステリアは彼らを見守るように馬車で帰りを待つことに。そこでは女王陛下からブラックベル家を粛正せよとの命令がくだったことを告げられる。そして団長から提案とばかりにあることを申し出されるが……。
エピソード6
導く灯
首輪を握り壊したことでナベリウスは真の姿を晒す。理性もなく、自我もなく、ただ魔力が尽きるまで、無差別に暴れ、殺戮する。荒れ狂うナベリウスを唯一止められる方法を実行するためには、マルバスもナベリウスと同様に力を解放し、真の姿になる必要があった。だが、ただ力を解放するだけではマルバスも暴走してしまう。ウィステリアに力を制御してもらい力の一部だけを解放する限定解臨を試すことに。だが、失敗すれば先はなく……。
竹達彩奈
小西克幸
逢坂良太
今柳りさ
諏訪部順一
置鮎龍太郎
熊谷健太郎
小林ゆう
小野友樹
武内駿輔
松岡禎丞