主人公の岸京一郎(きし・けいいちろう)は「強烈な変人だが、極めて優秀」と周囲が評する偏屈イケメン天才病理医。病理医とは基本的に患者に会わず、患者の組織や細胞を顕微鏡で分析し、病気の原因を明らかにすることで、正しい診断を下し、適切な治療方法を判断する医者だ。 岸は常にスーツ姿で全く医者然とせず、口が非常に悪いため、度々他の医者たちと衝突する。一見、人格破綻者のようにも見えるが、何より優先するべきは患者の命という信念を持つ。ひとたび自分の診断が他の医者と対立しようものなら、完膚なきまでに論破し相手を打ちのめすのも、自分の診断は絶対であるという、データと論理に裏打ちされた自信と、患者の命を救いたいという思いの表れである。白衣は着ずに手術も治療もせず、偏屈で毒舌で周囲と対立しながらも、絶対に命を救う、そんな岸の活躍を描く、これまでにない全く新しい医療エンターテインメント、それが『フラジャイル』だ。
