主婦・三村祐子 (浅香唯) は結婚14年、3人の子供に恵まれ、平凡だが幸せな毎日を送っていた。しかし、夫・保が「釣りに行ってくる」と言って2年前に突然失踪、祐子と子供達の生活は一変。女手ひとつで3人の子供を育てるはめに…。昼は洋食屋「キッチン・ベア」でアルバイト、そして夕方からは夫の失踪調査を依頼した「国本憲子探偵事務所」で事務の仕事を手伝い。そんな中、祐子は洋食屋の客・長倉 (モト冬樹) に思いを寄せられ困っていると探偵事務所の国本に相談するが、「ご主人を忘れて長倉さんと再婚したら」と言われ、2年たった今でも保を愛している祐子は立腹。また、祐子の長男・中3の和也は家族に内緒でアルバイトをしていることが学校にばれ、悩んでいた。その場にいたキッチン・ベアの深井 (片桐はいり) に事情を話してしまう。
北海道・根室で、身元不明の釣り人の水死体が見つかり、釣り竿には「三村保」の名があるとのニュースが入ってきた。祐子 (浅香唯) は確認のため国本 (田中哲司) と根室へ飛ぶが、幸いそれは保ではなかった。そんな二人の様子を見て長倉 (モト冬樹) は、国本と祐子が良い仲なのではと気をもむ。そして、ひそかに国本に思いを寄せている深井 (片桐はいり) も、祐子と国本の仲を疑っていた。その後、気を取り直して働き始める祐子だったが、深井から和也 (河野弘樹) がアルバイトをしていると聞き、ショックを受ける。祐子は和也が家計を気づかっていることがたまらなかったのだ。祐子は和也と話し合いをしようとする。
祐子は和也のアルバイトを厳しくとがめ、バイト先の看板店に乗り込み、店主の宮内 (大森博史) に息子のアルバイトをやめさせることを伝える。祐子はそのバイトが国本からの紹介であると知り、国本と口論に。一方、長倉は娘の美夏 (福留佑子) が学校を無断欠席したことで担任に注意され、彼女と話し合おうとその晩キッチン・ベアで食事の約束をする。美夏のクラスメートの和也は、彼女を店まで案内するがその際そこで会った国本から、長倉が祐子に真剣であることを聞き、複雑な気持ちに。そして美夏も、父から祐子への思いを打ち明けられ、父が自分に注意を向けてくれないことに腹を立てるのだった。その後、和也は祐子にアルバイトのことを謝る。祐子は経済面で和也に心配をさせたことがショックで、自分は再婚すべきではないかと心を揺らし始める。
宮内 (大森博史) は、祐子にやめさせると言われたものの自分としては和也 (河野弘樹) にアルバイトを続けてほしいと、国本 (田中哲司) に相談にくる。国本はそれを肯定するのだった。和也は中学で同じ美術部員の立花 (竹下恭平) に、美夏 (福留佑子) の携帯番号を知らないかと聞かれる。立花は美夏に惹かれているのだ。そんな中、探偵事務所の祐子 (浅香唯) の元を美夏が訪れる。美夏は「父は女をみる目がないんです」などと言い、祐子の気を悪くさせる。それを知った美夏は悪気はなかったと謝るのだった。祐子は父を愛する美夏の気持ちがわかり、思わず、自分の両親が幼い時に亡くなったこと、そして育ててくれた伯母も亡くなってしまったことなど自分の身の上を彼女に語り出す。
祐子 (浅香唯) の長女・中1の菜緒 (向野澪) は応募した自分のジュニア小説が一次選考を通過したと知り、ひとり喜びにひたる。小説を書いていることは家族には内緒なのだ。一方、和也 (河野弘樹) は美夏 (福留佑子) から「あなたのお母さんに会った」と聞かされビックリ。和也は美夏に、父が2年前に失踪したことを話す。その際和也は、美夏が金を必要としておりそのためにアルバイトをしていることを知る。そして和也は、友人・立花のために美夏の携帯番号を聞きだすのだった。そんな中、キッチン・ベアを久しぶりに長倉 (モト冬樹) が訪れる。祐子は長倉に食事の誘いを受け、承諾する。長倉は喜び満面だ。その晩、菜緒は自宅の郵便受けから差出人無記名の封筒を見つける。それは夫・保から祐子に宛てたものらしく…。
祐子 (浅香唯) 宛に夫・保 (池田成志) からサイン済の離婚届が届き、祐子は泣き崩れる。祐子は国本 (田中哲司) と話し合い、長倉 (モト冬樹) の食事の誘いを受けたのを保が知ったのではと心配するが、国本は否定する。国本は祐子に離婚届けを出してみたらと助言するが祐子は決心できない。一方、和也 (河野弘樹) はバイト先の店主・宮内 (大森博史) から国本の過去を聞き驚く。国本はかつて結婚していたことがあり、その妻は自殺をしたというのだ。そんな中、保の両親が三村家にやって来る。二人は祐子の気持ちを思い「この際離婚届に判を押したら」と言うが、祐子は受け入れられず「私は保さんに会いたい」と泣く。