エピソード1
鈴木福演じる一休さんが日本中を元気にし、笑顔にする!
<第一幕> 時は室町時代。三代将軍・足利義満(東山紀之)は、家臣たちを相手に問答を楽しんでいた。義満が家臣の一人である蜷川新右衛門(成宮寛貴)に、この世で一番知恵のある者が誰かを尋ねると新右衛門やほかの家臣たちは口をそろえ「一休殿」と言った。それを聞いた義満は一休(鈴木福)を連れてくるよう新右衛門に命じる。 一方、一休はさよ(小林星蘭)から呼ばれ、橋のたもとに向かっていた。するとそこには、あこぎな商売人桔梗屋(平泉成)・弥生(未来穂香)の仕業によって橋を渡れず困り果てた庶民たちの姿があった。一休は桔梗屋と庶民のもめ事を解決すべくとんちを始める・・・。 <第二幕> さよの祖父・吾作(斉藤暁)が流行り病におかされた。病を治すためには隣国の明の薬が必要だったが、当時明の国と交易がされておらず薬を手に入れることはできなかった。苦しみに耐える吾作、それを見守りながらも陰で悲しむさよの姿、薬がなくなすすべもない町の人々の苦しみや怒り、そして荒れる町・・・。何とかしたいと思う一休は、とんち坐禅を組み考える。何かを考えついた一休は、義満のもとを訪れ・・・。 <第三幕> 義満は、問いに答えることができたら、一休の願いをかなえてやろうと言った。一休は見事なとんちを効かせ、義満を圧倒する答えをしたのだが、和尚(中村梅雀)からの教えを思い出し「自分のために願いごとをするのはいけないこと」と言い、義満からの褒美を断った。すると義満は「わしに恥をかかせた罪は重い」と、一休に罰を与えることにした。その罰とは、寺社参りをさせるというもの。しかし、それは義満の計らいによるものだった。離ればなれで暮らす一休の母である伊予の局(安田成美)が善光寺参りの旅に出ており、一休に母と会わせてやろうという思いからだったのだ。しかし、一休は兄弟子に迷惑をかけ、さよには寂しい思いをさせてしまうと、善光寺へ行くことを迷い・・・。