捕食者の最上位に位置する肉食動物。彼らが互いに顔を合わせた時、いったい何が起こるのか。砂漠で戦うミーアキャット、サンゴ礁を戦場へと変えてしまうコウイカ、荒野に大混乱をもたらすトガリネズミ、死の沼で命を賭けて戦う赤ちゃんワニ、ハイエナと戦うライオン、そしてトラ同士の戦いなど、自然界では生存のための終わりなき戦いが昼夜繰り広げられている。

川は生きるための命の水を運ぶだけでなく、死をも運んでくる。獲物の心臓が止まるまで体を締め付けるオオアナコンダや、マラ川に集まる草食動物を腹いっぱいなるまで味わうナイルクロコダイル。彼らにとっては死の川は常に生存のための戦場なのだ。

極寒の地を専門に扱う捕食者たちも数多く存在する。ホオジロザメやシャチの大群は丸々と太った海洋哺乳類に狙いを定める。冬の雪の中でその才能をひと際目立たせるのは狼の群れだ。同じく冬のハンターであるアカギツネとカラフトフクロウは雪の下で息をひそめる獲物たちに忍び寄る。