突然タイムスリップしてしまった旗本、越前屋俵之助（越前屋俵太）は、江戸幕府老中、水野忠邦から受けた使命を忘れる事なく、越前若狭の民情視察を始めた。雨の中、木の芽峠を越えて越前の国に入ろうとしたお奉行様、ひょんなことから、士族と2匹の忠犬にあう。雨宿りでいろりを囲み、様々な事を語り合った末峠の士族に共感する。降り立った里には心豊かな人々が待っていた。

東尋坊を訪れたお奉行様（越前屋俵太）は、観光旅行のお客さんに興味津々。記念写真に飛び入り参加し爆笑をかう。一方、若いギャルには圧倒サレッパされっぱなし。土産物屋の視察では、海女となって海に潜る傍らイカを焼いて子どもたちを養ってきたおかあさんに出会う。その苦労を思い感服する奉行であった。そして冬の味覚の王者越前カニのせり場に向かうのだが・・・。

お奉行様が年末の鯖江市を廻る。最初に気に入ったのは中心街のはずれにある「御殿通り」。通りに漂う江戸時代の雰囲気を探って、さらに路地深く見回るうちに、鯖江藩の元家老の家にたどりついた。さらに奉行は当地がめがねの産地と聞き、市東部の橋立地区に至る。その工場で出会ったご主人は厳しかった先代の教えを胸に厳しい平成不況をじっと耐えているのだった。

見廻り奉行（越前屋俵太）は、まずは福井市のショピングセンター「ピア」を訪ねる。ここで奉行の姿を見て走りさる女性がいた。「すわ！くのいち」と追いかけると、彼女は美容師。お奉行様の髪をシャンプーするはめに・・・。さらにピアで発明工夫展を見、ある少年の作った「自動新聞めくり機」に関心を寄せる。後日、明道中学にこの少年を訪ね更に工夫を重ねて精進することを告げる。

見廻り先は旧松岡町。ここに、数少ない竹細工職人がいると聞いた見廻り奉行（越前屋俵太）は、さっそく仕事場へ。伝統を今に伝える竹割りの繊細な技を目のあたりにする。さらに路地深く見廻るうち、畑の脇で黙々と薪を割る老人を発見。体力ではこちらがうわてと、奉行も必死で薪を割ろうとするがなかなか割れない。「熟練」とはどういうことか、八十七歳のおじいさんから学び取る。

これまでレギュラーで放送してきた中から、武生市と松岡町での名場面を再編集して送る。旧武生市本町では、畳職人が誤って指を切り落としたり、縫い針を手の平につき刺した失敗談を冗談ぽくお奉行様（越前屋俵太）に語り大爆笑。旧松岡町では畑の脇で黙々と薪を割るおじいちゃんと出会う。体力にまかせて薪を割ろうとお奉行も必死になるがかなわない。越前屋奉行は偶然の出会いを通して、次々と市井の人々の魅力を引き出していく。