バカ田大学出身のバカボンのパパの辞書には常識という言葉はないらしい。バカボンのパパを中心に、素直だけど天然ボケの息子バカボン、美人のママ、天才のハジメちゃんといったバカボン一家と、近所の人々とが織り成す非常識な日常が繰り広げられる。この作品は原作者の赤塚不二夫氏が決定版と認め“元祖”をタイトルにつけたという自信作である。
エピソード1
ブタさんはとんかつなのだ/宝をうめてさがすのだ
「ブタさんはとんかつなのだ」バカボンは拾ってきたブタに名前をつけてかわいがっていた。一方、パパはブタをとんかつにして食べようとしていた。そんなパパの気持ちに感づいたブタは家出をしてしまう。「宝をうめてさがすのだ」夜中に目を覚ましたパパは、庭で海賊と子分が宝を埋めているのを見つける。早速、シャベルで庭を掘り始めるのだが、果たして、海賊の埋めた宝は見つかるのだろうか?
エピソード2
もしもしカメよカメさまなのだ/ヤキモチの結婚記念日なのだ
「もしもしカメよカメさまなのだ」亀の子タワシを買いに出たパパは、子供達がカメをイジメているのに出くわす。パパ はカメを買い、家に連れて帰ろうとするが、カメと一緒に歩くと、ゆっくり過ぎて困るのだ。「ヤキモチの結婚記念日なのだ」今日が結婚記念日の男に出会ったパパは、自分とママも結婚記念日だったことを思い出す。パパは、家に来たお客さんなど、ママに近づく男たちからママを遠ざけようと するのだが……。
エピソード3
わしは新聞にだまされたのだ/ユーレイさんコニャニャチハ
「わしは新聞にだまされたのだ」大掃除の最中、パパが新聞を見つける。紙面には何と今日が“エイプリル・フール”だと書かれていた。早速、腕がもげたフリをしてお医者さんをだますパパだったのである。 「ユーレイさんコニャニャチハ」夜遊びに出かけたパパはユーレイと出会い、家に泊めてやることにした。なんとかユーレイの尻尾を見ようと、無理やりユーレイの着物を脱がすと、その身体はタコの ようになっていた!
エピソード4
枯れ葉が散ると髪が散るのだ/望遠鏡でホシをとるのだ
「枯れ葉が散ると髪が散るのだ」ひょんなことからお寺の枯れ葉掃除をさせられてしまうパパ。そこへどんどん髪が抜 けていく男が現れた。最後の葉っぱ1枚と最後の髪の毛1本。どちらが先になくなるか、パパはドキドキして見守るが……。「望遠鏡でホシをとるのだ」ハジメが作った望遠鏡で町内を観察していたパパは様々な人を見つける。だが、遠くにいる人は答えてくれない。やがて、空き巣を見つけ、おまわりさんに知らせに行くのだが……。
エピソード5
チエノワ菌をはずすのだ/誰が食べたかおサカナさん
「チエノワ菌をはずすのだ」チエノワに夢中になっていたおまわりさんと泥棒が離れなくなってしまった。さらに、そんな状態の人が待ちにあふれていた。早速、パパが人々を離してあげるのだった。「誰が食べたかおサカナさん」バカボンが友達からサカナを預かってきた。ところが、パパがそのサカナを食べてしまう。必死でサカナを探すバカボンの姿を見たパパは、代わりのサカナを釣りに行くのであった。
エピソード6
スポーツは空頭が一番なのだ/おまわりさんの趣味は大きいのだ
「スポーツは空頭が一番なのだ」パパが入門した空手家の先生は、これ以上頭を使って物を割ってはいけないと、お医者さんに止められていた。だが、そんなこととは知らないパパは、先生に無理やり頭で大きな石を割らせようとする。「おまわりさんの趣味は大きいのだ」署長からピストルを撃つことを止められたおまわりさんは、いい人になろうと努力。パパとバカボンに自慢のD-51の模型を見せてくれる。だが、2人はその模型を壊してしまった!