伝説の刀鍜治、四季崎記紀がその人生を賭けて鍛えた十二本の“刀”を求め、無刀の剣士・鑢七花と美貌の奇策士・とがめが征く!
エピソード1
絶刀・鉋
姉と共に不承島で暮らす青年・鑢七花。彼こそは刀を使わぬ一子相伝の剣術、虚刀流の七代目当主である。とはいえ七花にその剣術を活かす機会はない。体の弱い姉を気遣いつつ、平穏な島での日々が続いていくのみだった。そんな彼のもとに、奇策士を自称するとがめという女性が訪ねてくる。彼女は七花に、伝説の刀鍛冶・四季崎記紀が造りし十二本の完成形変体刀の収集を依頼する。さらにとがめを追って、完成形変体刀の一本、絶刀・鉋を携えた真庭蝙蝠が不承島に侵入してきた。こうして十二本の刀をめぐる物語が幕を開ける・・・。
エピソード2
斬刀・鈍
とがめと七花の、変体刀蒐集の旅が始まった。まず蒐集しようとしたのは、居合い抜きの達人・宇練銀閣が所持する、比類のない切れ味を持つという斬刀・鈍。二人は、宇練銀閣が立てこもる下酷城をめざし、鳥取藩全土を飲み込んだ日本唯一の砂漠、因幡砂漠を進む。
エピソード3
千刀・ツルギ
この度向かう先は、神々の集う地とされる出雲は三途神社。寸分違わぬ千本もの刀、千本で一本の千刀・鎩が目当てである。鎩の持ち主は三途神社の長、敦賀迷彩。迷彩は、完成形変体刀を賭けた勝負に応じる条件として、とがめにある申し出をする。
エピソード4
薄刀・針
かつてとがめから薄刀・針の回収を命じられながらも、その刀の魅力に取り憑かれて裏切った剣士・錆白兵。七花は日本最強と呼ばれるその錆と、巌流島にて勝負をすることとなる。一方そのころ、七花の姉である七実をねらう魔の手が、不承島へと迫っていた。
エピソード5
賊刀・鎧
薩摩は濁音港の元締めである鎧海賊団の船長、校倉必。西洋甲冑に似た形の、防御に特化した賊刀・鎧の持ち主だ。闘技場で客寄せの賭け事を行っている彼は、鎧を賭けて勝負を挑もうとする七花に対し、なんと賭け金としてとがめを要求してくるのだった。
エピソード6
双刀・鎚
豪雪のため、尾張幕府指定の壱級災害指定地域である蝦夷の踊山。そこに住む凍空一族に伝わるという双刀・鎚を探すとがめと七花だったが、激しい吹雪に危うく遭難しかけてしまう。そこを救ってくれたのは、凍空一族の少女、こなゆきだった。
細谷佳正
田村ゆかり
中原麻衣
鈴木千尋
宮本充
湯屋敦子
元永慶太郎
上江洲誠