名前をなくした女神
視聴可能: Prime Video、FOD
少年犯罪、お受験戦争、就職氷河期・・・子どもを取り巻く環境が、これまでになく暗い現在の日本。その中で、未来の希望となる子どもを育てる母親たち。彼女たちは、しゅうとめとの関係から夫の給料まで、「妻」として頭を悩ます傍ら、夫にもしゅうとめにも相談できない育児についての悩みも抱え込み、「母」としても苦しんでいる。夫のため、子どものため、年老いた親のため、プライドのため、会社のため、家柄のため・・・いつのまにか「自分のため」という言葉さえ忘れてしまっている彼女たち。「今の自分は、果たして本当の自分なのか?」、そんな永遠に答えの出ない焦燥感や孤独感の中で必死にもがき、心のすき間を埋めるようにして作った、同じように子供を持つ母親同士の友達、通称「ママ友」。苦しい時には助け合い、悩みを打ち明け合うはずが、そこに競争という概念が加わった途端、自身の奥底に形を潜めていた黒い感情が突如現れる・・・。 大学全入時代に突入するからこそ、一層過熱している「お受験戦争」を軸に、一度入ったら抜け出せない「ママ友社会」の光と影を描くことで、母親たちの強さ、もろさ、弱さ、恐ろしさをえぐり出す。これは、そんな闘いに突然巻き込まれた平凡な主婦が、暗くて長いトンネルを抜け出し、光を見出すまでの奮戦記。そして同時に、一度は見失いそうになった自分を取り戻し、自らの芯の強さ、母性の強さを再び自覚していく、再生のストーリー。トンネルを抜けた時、彼女の前には、きっと、母として、妻として、そして女として、自分の人生を豊かにするベストな選択肢が待っているはず・・・。

エピソード