スキルの優劣が絶対の世界で、城の門番であるフェイトは《暴食》という腹が減るだけのスキルを持ったせいで最底辺の生活をしいられていた。しかしある日、城に侵入した賊を仕留めたことにより世界が一変する――無能と蔑まれた少年の下克上が今始まる――
エピソード1
持たざる者
「スキル」の優劣が絶対の世界で《暴食》という腹が減るだけの外れスキルを持って生まれたフェイトは、ブレリック家の3兄弟に虐げられながら城の門番として最底辺の暮らしを強いられていた。フェイトの味方は同じ門番であり聖騎士のロキシーただ一人。ある日、城に侵入した賊を仕留めたことで《暴食》が真の能力が発動する。それは、殺した相手のスキルと能力を奪い取ること。この日からフェイトの運命が大きく動き出す――
エピソード2
飢餓ブースト
《暴食》の真の力に目覚め、意思を持つ黒剣グリードを手に入れたフェイトは、憧れの聖騎士ロキシーの下で使用人として働くことになる。ロキシーは父・メイソンを魔物が巣食うガリアの地で亡くし、ハート家の当主になったばかりだった。民衆に慕われるロキシーとブレリック家の対立が噂される中、フェイトはロキシーの力になりたいと張り切る。しかし、そんなフェイトにグリードは残酷な真実を告げるのだった――
エピソード3
ロキシーの視察
ある日、お忍びで町へ視察に出かけたフェイトとロキシー。二人はそこではぐれ魔物の噂を耳にする。実は、その魔物の正体はフェイト。《暴食》の飢えを満たすために顔を隠して狩りを続けるフェイトは、いつしか街の武人たちからはぐれ魔物のリッチと噂されるようになったのだ。ロキシーの目的がそのはぐれ魔物の調査だと知ったフェイトは、彼女にだけは正体を知られたくないと、グリードの助言である事を画策する……
エピソード4
冠魔物
ロキシーのお供でハート家の領地へぶどう狩りを手伝いに行くことになったフェイトは、ロキシーの母・アイシャと出会う。そして、赤い目をした不思議なガリア人の少女とも遭遇する。そんな中、領地に魔物・コボルトが現れた。コボルトを率いるのは冠魔物《慟哭を呼ぶ者》。長年蓄積されたヘイトから生まれた魔物でフェイトのレベルでは歯が立たない。それでもロキシーを守るため、フェイトは一人魔物討伐へ向かうのだった。
エピソード5
ガリアへ
ブレリック家の策略によりロキシーのガリア行きが決まった。自身の無力さを嘆くフェイト。時を同じくして、ブレリック家の次男・ハドはムクロ討伐に乗り出す。フェイトはロキシーを死地へ追いやったハドに復讐すべく、自身をエサにハドをおびき出す。そして、ロキシーの旅立ちの日。フェイトもまた、陰ながらロキシーを守るためにガリア行きを決意、王都を後にする。その旅の途中、フェイトは旧知のセトと再会するのだが……
エピソード6
憤怒の少女
フェイトの故郷の村・ミールを襲ったのは空飛ぶ魔物ガーゴイルだった。フェイトの活躍でガーゴイルは征伐するが、村は壊滅。セトとのわだかまりを解き、亡き父との思い出を胸にミールの村を後にする。次の目的地を目指す途中、フェイトは赤目の少女と再会する。少女は「憤怒のマイン」と名乗り、「コボルトの借りを返してもらう」と道中を共にする羽目に。そして向かったランチェスター領は、独裁者ルドルフが支配する街だった……
逢坂良太
関智一
東城日沙子
松岡美里
関根瞳
柳沢テツヤ
國澤真理子