平凡な銀行のOLが1億2千万円を横領し、銀座に一軒の店を持った。店の名前は「カルネ」。女の野望が渦巻くこの街で、次に彼女が狙うものは…。
エピソード1
第1話
東林銀行に勤める原口元子 (米倉涼子) は、今日も営業用の笑顔で窓口に座っていた。その一方で、銀行の架空名義口座から大金を横領しつつ、架空名義預金者たちのリストを愛用の黒革の手帖に記していた。横領金が1億2千万円に達したとき、支店次長の村井 (渡辺いっけい) らが元子の横領に気づく。それを知った元子は、そのまま銀行の外へ飛び出した。
エピソード2
第2話
楢林美容外科クリニックの婦長で楢林 (小林稔侍) の愛人でもある市子 (室井滋) を呼び出した元子は、楢林と波子 (釈由美子) の仲を中傷し、いかに市子が楢林のクリニック発展に貢献したかを褒め上げる。市子の嫉妬を煽り、楢林と波子の仲を裂くように仕向けなければならない。市子の信頼を得るために、元子はしたたかな計算を働かせていた。元子の告白に衝撃を受ける市子に、元子は自分の連絡先と波子のマンションの住所を渡す。
エピソード3
第3話
安島 (仲村トオル) に危ないところを助けられた元子 (米倉涼子) は、警察に連絡するという安島に、藤岡 (小野武彦) は不倫相手で大ごとにしたくないと誤魔化す。だが安島は、藤岡と元子の会話を立ち聞きしていた。数日後、楢林美容外科クリニックを訪れた元子は、出し渋る楢林 (小林稔侍) から5千万円を受け取り、その内の1千万円を楢林からの退職金だといって市子 (室井滋) に渡し、この金で喫茶店を始めることを提案、市子と一緒に不動産めぐりを始める。
エピソード4
第4話
安島とベッドをともにした元子は、これは過去を知られたことに対する口止めであり、自分は一生誰も愛さないと安島に言い放つ。それは、安島に惹かれていく自分自身への戒めの言葉でもあった。一方、赤坂の高級料亭『梅村』の元仲居だった新入りホステスの澄江 (吉岡美穂) から、橋田が『梅村』を買い取るらしいと聞いた元子は、その事実を確認。『ロダン』を手に入れるべく、『梅村』を橋田から取り上げる材料として、医大への裏口入学斡旋の証拠を手に入れようと計画を練り始める。
エピソード5
第5話
元子 (米倉涼子) に、裏口入学周旋の証拠を突きつけられた橋田 (柳葉敏郎) は、それはニセモノだと笑い飛ばす。というのも、澄江 (吉岡美穂) が元子を裏切り、橋田と共謀、彼女が元子に渡した証拠はニセモノだというのだ。だが、元子は動じなかった。偶然、橋田と澄江が仲良く買物する姿を目撃した元子は、澄江を問い詰め、すべてを白状させていたのだ。さらに、元子にはもうひとつの切り札、“黒革の手帖”に書きとめた橋田の架空名義口座の記録があった。橋田はそれ以上抵抗できず、料亭『梅村』を元子に譲る旨の念書を書く。
エピソード6
第6話
元子が新装オープンさせた『ロダン』に、波子 (釈由美子) が客としてやってくる。元子や店のホステスたちに散々嫌味を述べ立て、店を後にする波子。翌日、元子は京都に向かった。離れて暮らしていた母親が京都の病院に入院したという連絡があったのだ。久しぶりの再会に、複雑な想いで病院に向かう元子を待っていたのは、昏睡状態の母だった。その一方で、元子は、婚約者と一緒にいる安島と、偶然にも京都で再会する。元子の前を素通りした安島だったが、数時間後、元子の携帯に安島から連絡が入る。
米倉涼子
仲村トオル
釈由美子
室井滋
渡辺いっけい
紫吹淳
吉岡美穂
山本陽子
神山由美子