好評の「気まぐれ天使」の続編として送るおなじみ石立鉄男主演の青春ホームコメディ。お人好しだが向う見ずで気が短く、早トチリは日常茶飯事、ケンカと酒と歌謡曲が大好きという主人公・清水一寛が兄の急死で実家の貸衣裳店を継ぐはめになったことから巻き起こる騒動をコミカルに描く。
一寛の兄・利昌が楓を羽田に迎えに行く途中、交通事故をひき起こし、意識不明のまま病院に運び込まれた。楓を迎えに行くのは自分の役目だっただけに、一寛は後悔の念にさいなまれた。幸い、利昌は意識をとりもどし、一同一安心。一寛も、シンガポール行きの貨物船に乗る準備をするが...。
長男・利昌の急死で、妻の袖子が清水貸衣裳店ののれんを守ることになった。あこがれの外国航路の貨物船の船員にパスしたばかりの一寛は複雑な心境だが、思い悩んだ末、ひそかに慕う袖子のために海を捨てる決意をした。ところが、なにしろ一寛は人に頭を下げるのが大キライで...。
貸衣裳店を継いだ一寛は、好意を寄せる兄嫁・袖子のためにも、二度とケンカをしないと誓いをたてた。しかし、商売の方は一向にうまくいかない。それどころか、冬場に向って客が減りだし、清水家は火の車、一寛の悩みは大きくなるばかりで...。
袖子の妹・楓が北海道から上京、清水家に居候を決めこんだ。占いの勉強が表向きの理由だったが、実は一寛が袖子によからぬ野心を抱いているのではないかと疑い監視にきたのである。一方、家計を支えるため貸衣裳の注文取りに一生懸命な一寛に、得意先の息子・道夫が話を持ってきて...。
久しぶりの定休日、一寛は新太とのんびり釣堀へ。その留守中、袖子は近所の獣医・山本に、貸衣裳店を一寛の名義に書きかえたいと相談に行く。本腰を入れて商売にとり組んでいる一寛に、せめて張り合いをもたせてやりたいと思ったのである。ところが、その話を道夫がこっそり聞きつけ...。