何者かに襲われ、気を失った黒衣の女性。目覚めるとそこは西啓(さいけい)の皇宮だった。彼女は、自分が西啓の皇帝・容斉(ようせい)の妹で西啓の長公主・容楽(ようらく)だと告げられる。脳に傷を負い、記憶を失っているが、北臨(ほくりん)へ嫁ぐのが嫌で皇宮から逃げ出したのだという。そして、容楽は容斉の手引きで再び皇宮を抜け出すが、逃げた先で不意に刺客に襲われ…。
政略結婚のために北臨に向かった容楽。だが、結婚相手の黎王・宗政無憂は無礼な態度を取り、容楽との婚姻を断固として拒絶する。容楽は「答えを出すのは半年後に」と妥協案を示すが、無憂の意思は固く...。
公主府を抜け出した容楽は、容斉からひそかに入手を命じられた兵書「山河志」を探すため、その拠点となるロウ月楼に向かう。一方、無憂はそこで汚職の証拠を受け取ろうとしていたが、証人となるはずの男が殺され...。
陳王・宗政無郁は容楽から思いがけず好意を示されたことに戸惑い、何か裏があるのではないかと考える。一方、男装して香魂楼を訪れた容楽は、目当ての芸妓・沈魚の本当の身分を言い当て、情報を聞き出そうとする。
容楽を辱めようとした余世海の息子・余文杰に罰を与えた北臨帝は、これが皇太子の陰謀だと見抜く。一方、無憂は亡き母・雲児が眠る思雲陵を訪ねた後、ロウ月楼へ。漫夭と碁を楽しんでいたが、突如刺客に襲撃され...。
とある客桟で目覚めた容楽は、自分を救ってくれた見知らぬ男性に礼を言って公主府に帰る。その男性とは、南境の反乱を平定した北臨の将軍・傅チュウだった。そんななか、容楽は黎王暗殺の疑いで刑部に連行され...。