妖精兵器と呼ばれる少女たちと生き残った準勇者との儚くそして切ない物語。 地上を正体不明の怪物である〈獣〉たちに蹂躙され、人間を含む多くの種族が滅ぼされた後の世界。かろうじて生き残った種族は地上を離れ、浮遊大陸群(レグル・エレ)と呼ばれる空飛ぶ群島の上に暮らしていた。500年後の空の上で目覚めたヴィレム・クメシュは、守りたかったものを守れず、それどころか自分一人だけが生き残ってしまった絶望から世捨て人のような生活を送っていたが、思いもよらず始めた兵器管理の仕事の中で、ある少女たちと出会う。
エピソード1
#1 太陽の傾いたこの世界で
浮遊島の街中で、猫を追いかけていた少女、クトリを救ったのは人間で唯一の生き残り、青年ヴィレム。クトリに行きたいところがあると頼まれるヴィレムは、彼女を案内することに。「うん。夢もかなったし、良い思い出も出来たし、思い残すことはもうないかな」
エピソード2
#2 空の上の森の中の
クトリたちが妖精兵器だと知って驚きを隠せないヴィレム。命に頓着しない彼女たちに、彼女たちの背負っている宿命の大きさを認識する。 残り少ない命のクトリは、ヴィレムに最後のお願いをする。「わたしがあと5日で死んじゃうとしたら、もうちょっと優しくしてくれる?」
エピソード3
#3 この戦いが終わったら
妖精兵と聖剣との関係について話をするヴィレムは、クトリに聖剣「セニオリス」の使い方について、身体を張って指南するも無理が祟り、地面に突っ伏してしまう。「お前が『妖精郷の門』なんぞを開かず、死ななくて良い方法を考えてた」
エピソード4
#4 帰らぬ者と、待ち続けた者たち
クトリたちが戦いに出てから暫くして、ティアットに一人前の妖精兵になる兆しが現れた。ナイグラートの代わりに彼女の検査に同行するヴィレムだが、ティアットに振り回されっぱなしで、、、。「やっぱり気になる?クトリ達のこと。もう半月も連絡ないものね」
エピソード5
#5 誰も彼もが、正義の名のもとに
15番島での戦いに窮するクトリたち。島を放棄し帰還するよう命令が下る。何としてでも獣を倒して無事帰還したいクトリだが、戦闘中、幼い少女の「声」が聞こえてきて・・・。「待ってるから、ちゃんと帰って来てよね」
エピソード6
#6 消えない過去、消えていく未来
妖精倉庫に帰って来たクトリ達。大賢者スウォンの元に向かってしまったヴィレムはいない。一方、久しぶりに再会するヴィレムとスウォン。昔話に花が咲く二人だが・・・。「今はただ、あいつらの元へ早く帰りたい」
田所あずさ
新井良平
上原あかり
Machico
和田純一