武則天が建立した王朝･武周の時代、神都･洛陽は不穏な空気に包まれていた。ある日、訳ありの父娘が朝廷高官の百里延を父に持つ百里弘毅に会いにやってくる。二人は密告をするために来たというが、百里弘毅はなぜ自分のもとに来たのか心当たりがなかった。話を聞こうとすると、突然刺客が現れ父娘は殺されてしまう。その後、百里延の懇願により幼なじみの柳然と婚姻を結ぶことになる百里弘毅だったが、婚礼の晩、百里延が殺される。容疑をかけられたのは、不良井と呼ばれる貧民街で暮らす高秉燭。5年前に何者かに仲間を殺され、仇討ちのために1カ月前から刺客を尾行していた男だった。宮中警備を担う内衛の武思月は、皇帝から命を受け高秉燭を捕まえるために彼を追う。しかし事件の調査を続けるうち、武思月は高秉燭に特別な想いを抱くようになる。