1997年(平成9年)日本民間放送連盟賞優秀賞受賞作品。
エピソード1
河野圭太監督編
1996年10月21日深夜放送 台本が同じなら同じ作品が出来上がると思うならあなたはドラマを知らない。ドラマとは監督がこの世に生み出す者である。毎週同じ脚本に別の監督が挑むこの番組。例えばこの人。河野圭太監督。「振り返れば奴がいる」「古畑任三郎」「王様のレストラン」と三谷幸喜のフジでの連続ドラマをすべて手がけてきた。三谷作品のいわば代弁者なのである。今回は三谷の代弁者、河野監督がメガホンをとって、三谷幸喜書き下ろしの新作をどう料理してくれるのか。開幕のベルを鳴らすことにしよう。
エピソード2
小田切成明監督編
1996年10月28日深夜放送 台本が同じなら同じ作品が出来上がると思うならあなたはドラマを知らない。ドラマとは監督がこの世に生み出す者である。例えばこの人。小田切成明監督。関西テレビに開局と同時に入社し、テレビドラマの変遷とともに歩んできた演出家である。演出作品なんと700本以上。数々の作品をヒットさせ役者を育て上げた。特に女性美を描くことには定評がある。毎回同じ脚本に同じ監督が挑むこの番組。今回は大ベテランが自ら現場に立った。三谷幸喜書き下ろしの新作をどう料理してくれるのか。開幕のベルを鳴らすことにしよう。
エピソード3
岩本仁志監督編
1996年11月4日深夜放送 台本が同じなら同じ作品が出来上がると思うならあなたはドラマを知らない。映像のワンカット、セリフの一つをとっても監督の思いを反映せずにドラマに盛り込まれるものはない。監督は作品という分身を作り出しているのである。例えばこの人。岩本仁志監督。俳優の力を引き出す能力は定評がある。デビュー作は石田ゆり子主演「屋根の上の花火」続いての和久井映見「夏子の酒」からは叙情性のある作品を手がけ、「白線流し」でその路線は高い評価をうけた。一転して「ナースのお仕事」ではポップな味わい。型にはまらない若きプロフェッショナルなのである。同じ脚本に毎回別の監督が挑むこの番組。三谷幸喜作品を岩本監督がどう料理してくれるのか。開幕のベルを鳴らすことにしよう。
エピソード4
若松節朗監督編
1996年11月18日深夜放送 台本が同じなら同じドラマが出来上がると思うならあなたはドラマを知らない。映像のワンカット、セリフの一つをとっても監督の思いを反映せずに作品に盛り込まれるものはない。監督は作品という分身を作り出しているのである。例えばこの人。若松節朗監督。男盛りにある彼は骨太でヒューマンな演出でしられている。デビューは18年前「学園危機一髪・ゆく道くる道わかれ道」それ以降、月曜ドラマランドや2時間のサスペンスドラマの両面で活躍。オリジナルビデオの枠を超えた傑作と言われる「コンプレックスブルー」も彼の手がけた作品である。近年は「しゃぼんだま」「振り返れば奴がいる」「お金がない」「正義は勝つ」など硬派な連続ドラマも発表している。同じ脚本に毎回別の監督が挑むこの番組。若松監督がどんな演出を見せてくれるのか。開幕のベルを鳴らすことにしよう。
エピソード5
藤田明二監督編
1996年11月25日深夜放送 台本が同じなら同じドラマが出来上がると思うならあなたはドラマを知らない。映像のワンカット、セリフの一つをとっても監督の思いを反映せずに作品に盛り込まれるものはない。監督は作品という分身を作り出しているのである。例えばこの人。藤田明二監督。その人柄と個性から、ドラマ界にこの人ありといわれる名物監督である。トレンディードラマの先駆けと言える「ニューヨーク恋物語」や人気の「美味しんぼ」シリーズ 様々な連続ドラマで藤田監督の名を知る人は多いだろう。王道の演出とメリハリの利いた展開守備範囲はオールマイティと自他ともに認める藤田監督。今回はその妙味を堪能することにしよう。同じ脚本に毎回別の監督が挑むこの番組。藤田監督がどんな演出を見せてくれるのか。開幕のベルを鳴らすことにしよう。
エピソード6
福本義人監督編
1996年12月2日深夜放送 台本が同じなら同じドラマが出来上がると思うならあなたはドラマを知らない。映像のワンカット、セリフの一つをとっても監督の思いを反映せずに作品に盛り込まれるものはない。監督は作品という分身を作り出しているのである。例えばこの人。福本義人監督。2時間ドラマの歴史は福本監督の歴史といっても過言ではない。自他ともに認める日本ドラマ界ミステリードラマの巨匠である。「OL3人旅」にはじまり「金田一耕助」シリーズまで演出は数知れず。連続ドラマの向こうを張って、2時間ドラマで気を吐いてきたのが他ならぬ福本監督なのである。同じ脚本に毎回別の監督が挑むこの番組。三谷幸喜脚本にミステリーの巨匠がどう料理してくれるのか。開幕のベルを鳴らすことにしよう。