コユキ・本名:田中幸雄は何の取り得もコレといった目標もない中学2年生。その日も、憧れの存在だった石黒泉に水着盗撮犯と誤解された上、町ではヤンキーに絡まれボコられる散々な一日だった。ヘコんだコユキの前に現れたのは、ツギハギだらけの奇妙な犬…BECKとその飼い主、ぶっきら棒に英語を話すロン毛の少年。コユキ・14歳、竜介16歳。彼らの運命の歯車が今ゆっくりと動き出した…。
アメリカの人気バンド「ダイイング・ブリード」のギタリスト・エディとバンドを組んでいたことがあるという竜介。彼のバンドが出演するというライブハウスを訪れたコユキと泉だが、2人がたどり着いたドアの先では、竜介ともう1人のギタリスト・栄二がバンドのことを巡って口論の真っ最中。ハラハラしながら竜介のバンドを待つコユキの目の前、ステージには、英詞でソウルフルに歌う少女…竜介の妹・真帆の姿があった。
栄二と別れた竜介は、新たなメンバー探しを始める。彼の代理で真帆と食事をするハメになったコユキは、一緒に竜介の住処へ行くことに。満月を見上げてダイブリの歌を歌うコユキに、真帆は大きく心を動かされる。そんなある日の放課後、泉に言われるがまま市営プールを訪れたコユキが出会ったのは、無類のロック好きで元五輪代表水泳強化選手、斎藤という男だった。
ギターと水泳の練習を始めたコユキ。ところが、竜介から貰ったギターのネックを一瞬の不注意で折ってしまう。「2度と来るな…!」NY時代の思い出のギターを粗末に扱われ、竜介に絶交宣言されたコユキだが、壊れたギターを見た斎藤に修理が可能だと教えられ、一縷の望みを得るのだった。一方、千葉と共にバンド結成を目指す竜介だったが、彼が目をつけていたベーシスト・平をスカウトするため、栄二も策を巡らせていたのだった。
斎藤の指導でギターと水泳のトレーニングに明け暮れるコユキ。地元の夏祭りで開催される歌謡コンテストでライブ初出演も決まった。一方、バンドに名前が必要だと気付いた竜介だが、彼の考えるバンド名はどれも微妙。結局、千葉の適当な思いつきで「BECK(仮)」に決定する。そして歌謡コンテストの日。心配された雨も上がり、真帆と共に会場へ乗り込むコユキだが、緊張を紛らわすため飲みすぎたベースの亀島が、酔いつぶれてしまった!
2学期が始まったコユキのクラスに、副担任の産休代理教師・桃子先生が赴任してきた。早速合唱コンクールの陣頭指揮を任されたコユキは、熱意が裏目に出てクラスを仕切る兵藤の反感を買うことに。その上、軽音楽部の部室を訪ねたコユキは、置いてあったギター・ジャガーを勝手に触って兵藤グループともみ合いになり、ボディに傷をつけてしまう。そして実はそのジャガーは、学校のケンカ王・北沢力也の私物だったのだ…。
グレッグ・エアーズ
Yukio "Koyuki" Tanaka
エリック・ヴェイル
Ryusuke "Ray" Minami
Brina Palenciaa
Maho Minami
ジャスティン・クック
Tsunemi Chiba
ジェリー・ジュエル
Yoshiyuki Taira