魔都・上海。そこで行われている祭りを、ビルの屋上から見下ろす少女の姿があった。名はカナン。一方、寂れた漁港に降り立つ、犯罪組織「蛇」のボス・アルファルド。そして駆け出しのカメラマン大沢マリアも又、フリー記者の御法川と共に同地に降り立っていた。三人の女性が揃った今、運命が動き出す！

断崖の道を走る一台の護送車。突如そこに飛来したヘリコプターからマシンガンの轟音が響き渡り、激しい銃撃戦が始まった！ その際に護送車から飛び出し、断崖に向かって走り出すアルファルド。男達が必死に追うも、嘲笑の笑みを浮かべ断崖からダイブする！ その頃マリアと御法川のいる飲食店に、一台の車が突っ込んだ！

繁華街の一角。ネコミミとシッポ、そして際どい衣装を身に着けた女性が、怪しげなカラオケバーに入って行くのを見届けた御法川。“特ダネの匂いがする”という理由でマリアと共に店内に入り、お目当ての女性と出会う事に成功するが、彼女の脇の下には刺青の様な“印”がある事に気付く。

大沢マリアにホテルの部屋から追い出された御法川。呆れた様に溜息をつき去って行く。一方、部屋の中では上海で行われる対テロ国際会議と、各国の首脳陣が続々と上海入りするニュースがＴＶから流れていた。しかし、ベッドの上にいるマリアは見向きもせず、昨日の出来事を思い出す度に震えだす肩を、自ら抱きしめていた。

照りつける様な強烈な朝の光の中、死んだように公園の中をふらふらと歩くカナン。そこにアルファルドの言葉がフラッシュバックされ、その場で倒れ込んでしまう。その頃、近代的なビルの一室ではアルファルドが部下達を前にして、ある計画が最終段階に入った事を告げる。

怪しげなゴシップを取材中の御法川には、一つの仮説が浮かんでいた。それは以前渋谷を騒がせた“ウーア・ウィルス”と中国の消えた村、そして体に浮かび上がる異様な模様が全て関連しているというものだった。そしてマリアからある封筒を渡される。差出人は『上海報道事業集団』。中には対テロ国際会議のプレスパスが…。