「このノートに名前を書かれた人間は死ぬ」という力を持つ、死神が落とした恐るべき“デスノート”。ノートを拾い、世の中の犯罪者たちを抹殺して理想的な新世界を築こうとする高校生・夜神月と、彼の行為を止めるべく捜査に乗り出す謎の名探偵・L。1冊のノートから始まる天才vs天才の壮絶な頭脳戦が繰り広げられる……。

世の中を悪のない理想の世界に変えるため……と、月は、ノートに名前を書き続けるのをやめなかった。そんな中、世界中の犯罪者が急死するという事態に異常を察知したICPO〈国際刑事警察機構〉は、直ちに各国代表を集めて緊急会議を開始した。手掛かりのない大量殺人事件に各国代表たちの焦りが強まる中、出てきたのが『L』の名前だった。Lとは、世界中で発生した迷宮入り事件を解決してきた、名前も居場所も顔すら分からない人物。このLと唯一コンタクトが取れるワタリという男が……。

総一郎を中心とする捜査陣が情報の分析を進める中、エルは、キラが自分なりの正義感を抱いた学生の可能性がある、と言い出した。徹夜続きの総一郎は、エルから犠牲者の日本での報道のされ方をさらに詳しく調べるよう求められ、部下たちの尻を叩く。一方、ライトは、警察の動きを知ったリュークの心配をよそに余裕の表情を見せていた。実は、ライトの父親は、日本の警察情報を一手に握っている夜神総一郎だった。そのパソコンに何の痕跡も残さずに進入することが出来るライトは、警察がキラを学生だと疑い始めていることですら早々にキャッチしていたのだ。

何としても尾行者の名前を掴んで抹殺したい月は、手始めにデスノートの魔力を把握しようと計画。刑務所内の受刑者6人に様々な条件を付けて殺害した月は、総一郎のパソコン情報から、ターゲットの死の直前の行動も操れることを確認した。そして、その魔力を計算に入れて、行動を開始した。月が尾行者の名前を知るために使った“エサ”は、銀行を襲撃した麻薬常習者・恐田奇一郎。デートの約束をして彼女のユリと一緒に乗ったバスを、恐田に襲わせるようノートに書いた月は、その車内に尾行者をおびき入れたのだ。

FBIの捜査官であった尾行者・レイの名前を知り、すぐにでもその命を狙える立場になった月。だが、すぐコトを起こせば自分が疑われると考えた月は、レイを殺害するタイミングをずらした。FBI関係者の情報を入手してからでも、遅くはないのだ。まもなく、顔を見せないようにレイに接近した月は、デスノートの切れ端に、日本国内に潜入したFBI捜査官全12人の名前をレイ自身に書かせた。そして、その顔をパソコン画面で確認させることに成功した月は、すぐさまレイを含めた全員の命を奪った。潜入させた部下を全て殺されたFBI長官は……。

総一郎ら5人の捜査官をホテルの一室に招き入れたLは、キラの思考回路について説明した後、日本に潜入したFBI捜査官のことに的を絞って話を始めた。Lは、様々な推理を積み重ねた結果、FBIが調査していた人物の中にキラがいたと考えて間違いない、というのだ。FBI関係の情報や必要データを受け取った総一郎らは、Lの推理に舌を巻きながら、さっそく捜査に乗り出した。その頃、総一郎に着替えを届けるため警察庁に行った月は……。