四方を50mを超える壁に囲まれた街・シガンシナ地区。人々は壁の外の巨人から自分たちを守るため、この巨大な壁を作りあげたのだった。外の世界に憧れる少年エレンと、彼のよき相談相手であるミカサは、壁の中で平和な時を過ごしていた。そんなある日、壁の外を探索に行った調査兵団が、この町に帰還するのを知る。調査兵団を“英雄”と呼ぶエレンが見たのは…。
シガンシナ地区を襲った巨人は、そこで生活していた人々の日常を一変させた。悲鳴と怒号が飛び交うなか、我先にと逃げる人々をおもむ ろにつまみあげ、次々に口の中へと放り込んでいく巨人の姿は、人類はただのエサに過ぎないことを実感させるのに十分だった。目の前に いた母を救えず、己の無力さを痛感したエレンは、巨人への憎しみを募らせる。「あいつらを駆逐してやる…この世から…一匹、残らず!」
巨人殺しの最も有効な手段「立体機動術」を身に付けるため訓練兵団に入団したエレン、ミカサ、アルミン。キース教官の課す厳しい訓練の過程で、出身も考え方も異なる同期同士の連帯感が芽生える。立体機動術の前段階である姿勢制御訓練をミカサやアルミン、同期の仲間たちが難なくクリアしていく中、エレンは無様に失敗してしまう。兵士としての適正がなければ開拓地へと送られ、人類の食糧を支える「生産者」になるほかないが…。
訓練兵団に入団して3年。キース教官のもと厳しい訓練を経たエレン、ミカサ、アルミンたちに、いよいよ卒団の時期が迫っていた。そんな中、エレンは「立体機動術」などの巨人殺しの技術を磨くことが、同時に巨人からいち早く安全圏に逃れる技術に繋がっている矛盾に気づく。訓練兵団での成績上位者は内地にて王のもとで民を統制し、秩序を守る憲兵団に入れるのだが…。
シガンシナ区の惨劇から5年、エレンは「ウォール・マリア」破壊のきっかけとなった巨人と対峙していた。立体機動装置を作動させ、巨人の急所であるうなじを狙い攻撃を加えるエレン。しかし、突如発生した大量の蒸気に巨人を見失ってしまう。破壊された開閉扉、壁の修復にあたりながら、巨人の第二波進軍に備えるエレンたち。はたして、迫りくる巨人たちに一矢報いることはできるのか!?
トーマス、ナック、ミリウス、ミーナ、エレン…。巨人の前に次々に斃れていく34班の仲間たち。一人生き残ったアルミンは救助に訪れたコニーに声をかけられるが、あまりの出来事に現実を受け入れられないでいた。エレンとは別の部隊で巨人と戦っていたミカサは、エレンと出会った時のことを回想する。
梶裕貴
エレン・イェーガー
井上麻里奈
声の出演
小林靖子
脚本
澤野弘之
音楽