とある新興住宅地『そいるニュータウン』で停電が起きた夜、その町に住む鈴白家一家3人が忽然と姿を消した。娘の水紀の部屋には天井に向かって聳え立つ塩の柱が残され、時を同じくして中学校の校庭には校舎ほどの高さの塩の山が出現する…。その山の頂上にはハムスターの心臓が。神川署の小野田 (星野真里) と横井 (田山涼成) は、異様な事件を捜査する中で、平穏に見えたこの町の裏側に蠢く悪意と狂気に気付き始める…。

緊急に開催された自治会で、脅迫状の中身を知らされ驚愕する住民たち。警察を信用できない“異物”と嫌悪する自治会長･佐久間 (笹野高史) は、警察には頼らず身代金をそいるの住人で分担して集め、鈴白一家を救おうと住人たちに押し付ける。一方、鈴白家の失踪した翌日から登校していない水紀の同級生･宮原健人に会うため宮原家を訪れた小野田と横井は、健人の母親の不審な態度に何かあると感じるが…。

自治会長の佐久間が何者かによって殺害された。そいるの住人たちに事情聴取する中で明らかになる、町を渦巻く悪意と嫉妬。さらに、佐久間の家の捜査によって恐ろしい事実が発覚し事態は急転、一気に事件は解決に向かうか…と思われたのだが…。そいるの町中にカメラを設置し、町の人々を監視し続けてきた小心な統治者の死によって、不安定に保たれていた町の均衡は一気に崩壊してゆく…。

中学校の講師･戸北の背中に刻まれた鱗のような紋様…。監視カメラに映った奇妙な“渦”…。神川署に乗り込んできた双子…。姿を消した横井…。次から次へと増幅する謎…。謎…。何ひとつ解決しない中、小野田と片栗は停電の夜突然現れた塩の正体、更にはお稲荷さん跡で猫と暮らすさゆりの過去を知る…。一方、身を隠しながら水紀の行方を捜し続ける健人は、隠れ家である幽霊ビルに自分以外の気配がある事に気付く…。

健人の前に現われた、目隠しをした軍服の男。男は健人の見てる前で宙に上がり、巻き起こる“渦”の中に消えた…。自分の今見た事が信じられない健人…。やがて鈴白家も黒い渦に覆われてゆく…。この町にはいったい何が起きているのか!? 常識をもっては解けない謎に、小野田は困り果てる。そんな彼女の前に現われた老人･天童。神川署の書司である天童に小野田は蘇流村でかつて起きた惨殺事件について訊ねると…。

神川署の食堂に突然姿を現わした横井。そこへ再びあの奇妙な双子が現われ、横井を連れ去ってしまう。そして、何ひとつ事件は解決されぬまま捜査本部は解散されてしまう…。すべては闇に葬り去られてしまうのか? 謎を解明しようとする小野田に、「一線を越えたら戻って来れないよ」と天童が忠告する。一方、横井は事件の核心に迫るため、ヨモギダという男へ会いに行くのだが…。