Three Dads

平林拓人（堀井新太）は高校時代からの友人・羽野恭平（山田裕貴）、岡山朔（三津谷亮）とシェアハウスで一緒に暮らしている。能天気で「まぁ、いっか」が口癖の拓人は、今朝も寝坊で会社に遅刻しそうになっている。恭平は商社に勤めるエリート。スマホでニュースを見ながらコーヒーを飲んでいる。アパレルブランドで働く朔は、ヘッドホンで音楽を聴きながらスムージーを飲む。そんな彼らの共同生活のルールは“深入りしない”。今日も三者三様に朝の時間を過ごしている。シェアハウスの下の階では、たこ焼き店を営む大家の大山美奈子（濱田マリ）がそんな３人の生活を見守る。それがいつもと変わらない日常だった…。そんなある日、拓人が仕事から帰宅すると部屋の中で見知らぬ赤ちゃんが寝ていることに気づく。恭平と朔も帰宅し、その謎の状況に困惑。机の上には「この子はあなたの子どもです。」と書かれた手紙が！誰の子かとお互いに詮索するが、無責任な３人はそれぞれに心当たりがあるようで、そこから怒涛のなすり付けあいが始まる。そんな中、赤ちゃんが熱を出していることに気づく。どうすればいいか分からない３人は、ようやく目の前の命に対して責任を感じはじめ、その子を育てる決意をしたように思えたが…。

拓人（堀井新太）、恭平（山田裕貴）、朔（三津谷亮）の３人は赤ちゃんを晴大（石塚錬）と名づけ、とりあえず１週間預かることを決意する。しかし、恭平と朔は拓人に晴大の世話を押し付けようと企て、拓人が晴大を会社の託児所に連れて行くことに。託児所では、高校時代の同級生の渡辺華（松井愛莉）が保育士として働いていた。とっさに拓人は晴大のことを親戚の子どもを預かっているだけだと嘘をつくが、怪しむ華。同時に、恭平の婚約者で同僚・高橋るい（相楽樹）も恭平の最近の言動を不審に思っていた。そんな中、１週間経たずして子育てに疲れ果てた拓人は、恭平と朔と衝突し、口論に発展してしまう。経験したことのない育児を通して、徐々に３人の関係に亀裂が…。

拓人（堀井新太）がいなくなったと連絡を受けた華（松井愛莉）は「見かけたら連絡する」と告げるも、実は拓人と一緒にシェアハウスの屋上にいた。拓人は風邪をひいていて、晴大（石塚錬）に移さないように屋上へ退避していたのだ。そんな事とは知らず、シェアハウスに残された恭平（山田裕貴）と朔（三津谷亮）は、どちらが晴大の面倒を見るか押し付け合う。そして話し合いの結果、朔が仕事を休んで面倒を見ることに。晴大と２人きりになった朔は、あるきっかけで幼少期の記憶がフラッシュバックし、思うように晴大と接することができずにいた。その頃、恭平はるい（相楽樹）とお茶をしていた。そこに朔から「交代して」と電話が。事情を詳しく話さずその場を立ち去る恭平に、るいは疑いの目を向け…。今度は恭平が晴大と２人きりになり、文句を言いながらも、晴大の便秘を解消しようと風呂でお腹のマッサージをしてあげていた。風呂から出た後、恭平は帰宅していた朔に晴大を抱っこしてとお願いするが、朔は拒絶。あまりに無責任な朔の態度に、恭平は怒りを爆発させる。追い込まれた朔は、自身の過去を告白する。すれ違いながら崩壊していく３人の関係…。そんな中、ある事件が起こる！

晴大（室野慶心）がシェアハウスにやって来てから１年が経とうとしていた。シェアハウスに掲げられていた「深入りしない」というルールは、いつの間にか「子育てルール」に変わっていた。拓人（堀井新太）、恭平（山田裕貴）、朔（三津谷亮）の３人はすっかり晴大にメロメロ。誰が初めて「パパ」と呼ばれるかを競っていた。親バカな３人は、晴大の顔がプリントアウトされたTシャツを着て１周年記念パーティーを開くことに。同級生の華（松井愛莉）や大家の美奈子（濱田マリ）も駆け付ける。そこに恭平の婚約者・るい（相楽樹）が突然現れる。恭平は晴大を拓人の親戚だと言って必死にごまかそうとするが、るいは信じようとしない。そこに美奈子が記念日のケーキを持って登場。だが、そのケーキには、３人と晴大が１年間一緒に暮らしてきたことが分かるデコレーションがなされていたのだ。絶体絶命のピンチに、拓人と朔は晴大は自分たち２人のどちらかの子だと言って恭平を庇う。するとるいは、シェアハウスを出て一緒に暮らそうと恭平に告げる。拓人と朔は、恭平を送り出そうとするが…。

ある日、華（松井愛莉）がカラオケ店に入ると、るい（相楽樹）に遭遇。そこで華は拓人（堀井新太）への想いを、るいは婚約を解消した恭平（山田裕貴）への素直な気持ちをそれぞれ告白し、２人はすっかり意気投合する。一方、恭平と朔（三津谷亮）が仕事で１週間家を空けることに。拓人と晴大（室野慶心）の２人きりでの生活が始まろうとしていた矢先、拓人が恭平から借りた自転車から転げ落ち、右腕の骨にヒビが入る大ケガをしてしまう。このままでは晴大の世話がままならない。そこで、拓人と接近したい華がシェアハウスの大家・美奈子（濱田マリ）に背中を押され、母親役を買って出る。華は１週間の有休を取って、新妻さながら張り切る。イヤイヤ期に突入し何でも嫌がる晴大に苦戦しながらも、必死に世話をする華。そんな折、晴大が電池を飲んだと思い込んでしまった華は、吐き出させようと晴大を叱り、泣かせてしまう。それを見た拓人は「母親ぶってるんじゃねぇよ」と、心無い言葉を放ってしまう。

拓人（堀井新太）、恭平（山田裕貴）、朔（三津谷亮）は晴大（室野慶心）と大家の美奈子（濱田マリ）らとお花見を計画する。お弁当も準備し、出発しようとすると美奈子は、用事を思い出したから少し待ってくれと出かけて行く。その間に３人は、ひょんなことから若々しい美奈子と小さな男の子の２ショット写真を見つける。写真の裏には「亮介５歳の誕生日」と書かれていた。そんな中、たこやき店に西川亮介（桜田通）と名乗る青年が美奈子を訪ねてやって来る。「亮介」という名前を聞いて、彼が美奈子の息子であると確信した３人は、亮介をシェアハウスに招き入れ事情を聞く。彼は、生き別れた本当の母親である美奈子を探しに来たのだという。用事を終えて戻って来た美奈子は亮介と対面。亮介は生みの親である美奈子に捨てられたと告げるが、美奈子はそんな事実はないと自分の息子だと認めようとしない。そこで３人は美奈子と亮介との親子の絆を取り戻そうと奮闘する。そして、母親が分からない晴大を育てている３人のパパは、母親の存在の大きさに気づかされ…。