犯罪都市ニューヨークは過激な戦場。刑事ハイスミス（サミュエル・ L・ジャクソン）とダンソン（ドゥウェイン・ジョンソン）は、決して悪人を許さないスーパーコップである。たとえカーチェイスで街を破壊し、銃撃戦で市民を危険に巻き込もうとも、徹底的に犯人を追いつめるハイスミス＆ダンソンのコンビは NYのヒーロー。メディアに祭り上げられ、超モテモテのスーパースター……だったのだが、そのスーパーすぎる能力を過信した２人はあっけなく殉職してしまう。しかし、心配ご無用、NYPD（ニューヨーク市警）の刑事は彼らだけではない。まったく目立たない、“その他大勢”の刑事がたくさん控えているのだ。ハイスミス＆ダンソン亡き後、次期スター刑事の座を多くのダメ刑事たちが狙っていた。テリー・ホイツ刑事（マーク・ウォルバーグ）もその一人。正義に燃えるテリーは街にはびこる悪党どもと対決したくてウズウズしているのだが、彼には大きな障害があった。相棒のアレン・ギャンブル刑事（ウィル・フェレル）の存在である。会計課出身のアレンはつまらないデスクワークに熱中し、コンピュータの前を離れようとしない。アレンのおかげで緊急無線が入っても出動できないのだ。上司のジーン・マウチ警部（マイケル・キートン）や同僚たちからバカにされてもまったく動じず、ヘリクツだけは一人前なアレンに、テリーのストレスはつのるばかり。そんなある日、アレンがめずらしく積極的に腰を上げる。とあるビルの建築主が工事用の足場の設置許可を取っていない件を摘発しようというのだ。地味な事件だがデスクに待機しているよりはマシ、とテリーも同行し、その建築主アーション（スティーブ・クーガン）を逮捕した。ところが、予期せぬ事態がテリー＆アレンを襲う。アーションを連行しようとした時、謎の武装集団が彼らをホールドアップし、アーションを連れ去ってしまったのだ。身ぐるみはがれたテリー＆アレンは裸足で署へ戻った。建築違反に憤るアレンと、たかが足場の許可問題を超えたアーションの背景が気になるテリーは、捜査を続ける。ウォール街の大物投資家アーションは、実は巨額の金融事件の中心人物だった。知らないうちに巨大な陰謀に首を突っ込んでしまったテリー＆アレン。ドジな熱血漢とダサい変人のダメ刑事コンビが、複雑な事件をますますこじらせていく……。