1941年、上海の英仏租界。日本軍の占領を免れ、魔都と呼ばれていたこの地では、各国の諜報員が暗躍し、熾烈なスパイ合戦が繰り広げられていた。そして、そんなスパイたちの最大の関心事が、日本軍が狙う奇襲作戦の攻撃目標を突き止めることだった。そんな中、新作舞台『サタデー･フィクション』で主役を演じる人気女優のユー･ジンが上海を訪れる。しかし彼女にはフランスの諜報員ヒューバートに育てられた女スパイという裏の顔があった。彼女は奇襲作戦の場所を聞き出すべく、暗号変更のため上海へやってきた日本海軍少佐･古谷三郎に近づいていくのだったが…。