かつてスペイン政府管轄の秘密組織に属し、世界を股にかけ暗躍してきた元スパイのパエサ。しかし、政府の裏切りにより国外生活を余儀なくされていた。やっとスペインに戻ったパエサの元に、治安警備総局の局長ルイス・ロルダンが現れる。彼は政府の実力者であったが、その裏では内務省の公金を横領し、裁判所に召喚される寸前だった。彼は、パエサに横領した大金を守ることと、国外逃亡の手助けを頼む。依頼を引き受けたパエサだったが、それは後にスペイン全土を驚愕させた最大の詐欺事件へと発展する―。