フォの父は優れた武術家だったが、息子に同じ道を歩ませることを嫌い、稽古をつけることを拒んだ。そのことがフォの好奇心を一層掻き立て、やがてフォは天津一の格闘家となる。だが、その傲慢さゆえに恨みを買い、最愛の母親と娘が報復の犠牲となってしまう。悲しみと罪悪感で抜け殻となったフォは天津を離れ、何千キロもさまよい歩く。すべての望みを失くしていた先に辿り着いたのは、スン (孫) おばあさんと盲目の孫娘ユエツーが住む静かな山村だった。生きる目的を失ったはずのフォだったが、ふたりの優しさ、純朴さに触れ、徐々に闘志を蘇らせて行く。そして、本当の『強さ』の意味を知るのだった。
