たった一人で生きてゆくというミッションを背負い、サバイバルを得意とする10人がバンクーバー島北部の大自然の中に降り立つ。彼らは、生きてゆくための飲料水確保と、食料探し、風雨をしのぐ小屋作りをたった一人で行うのだ。初日の夜を迎えた彼らは、いよいよ苛酷な現実を突きつけられる。ここは北アメリカ大陸でも屈指の巨大捕食動物が生息する島なのである。
氷点下にまで下がった残酷な寒さの中で食料を確保することは、残されたサバイバーにとって最も優先させるべき事柄となった。誰もがエネルギーとなるカロリー摂取のために奔走。食料を得ることができなければ、到来間近の冬を越すことはできないのである。新たな困難に直面したサバイバーのうち、一人は魚を捕えるための囮を作成した。また別のサバイバーは、岩でネズミを潰すというシステムを作り出す。
ようやく島の環境にも慣れ、新しい食材の確保もできるようになってきたサバイバーたち。だがそのうちの一人の健康状態が悪化。そして小舟で航海に出た一人のサバイバーは危険な海流に巻き込まれて途中で小舟を乗り捨てることに。あるサバイバーは、捕食者の気を逸らすために野営地から離れた場所に調理場を設ける。降り続く雨の中で、全てのサバイバーが居残り続けることへの疑問を感じ始める。
捕食動物の脅威に怯えるサバイバーたちの目の前に、飲料水確保という次なるハードルが大きく立ちはだかる。瞬時に訪れる満潮と降りしきる雨という新しい環境の中で、彼らはその状況に慣れるか降参して帰宅するかの選択に迫られる。脱水症状の恐怖に苦しめられる者もいれば、海岸沿いで荒波の恐怖と闘う者もいる。また、小枝を寄せ集めただけの崩壊寸前のボートに乗り、飲み水探しのための危険な旅に繰り出す者もいるのだった。
気温が急激に下がりはじめ、日に日に寒さを増すバンクーバー島。そんな中サバイバーたちは確実に近づきつつある冬に備える。あるサバイバーは、食料資源に近い場所に移動するのだが、一年で一番寒い日をシェルター無しで過ごすことになってしまう。極度の空腹感と孤独感に苛まれた誰もが、ギブアップして家に帰ることを考え始める。家と家族という情景が、どこまでも彼らにつきまとうのだ。