「格差社会」と呼ばれて久しい現代の日本。ドラマ30『こどもの事情』は、そういった現状を踏まえた上で、経済状態 (年収) の違う2つの家庭を対比させ、親子の絆の大切さや友情の素晴らしさ、現代における本当の幸せとは何なのかを丁寧に描いてゆくオリジナルドラマ。生き難くなった今の世の中で、真面日に頑張っている大人たち、そして自分たちの力では解決できない様々な問題を抱えながら学校生活を送っている子供たちへの応援歌となるドラマ。
エピソード1
2007/7/2放送回
小田真利、37歳。夫・正樹と中2の娘・麻紀、小5の息子・雅俊と暮らしている。真利と正樹は同じ大手レコード会社に勤めていたが結婚後に退職、正樹も2年前に会社を去った。実はリストラだったが、子供たちには黙っていた。そして正樹はラーメン店を始めたが、店ははやらない。真利は家計のためパートを探していた。麻紀は、私立中学の受験を経済事情で断念したことが不満だった。まもなく真利は清掃会社の面接に受かり、派遣されたカルチャーセンターの廊下で真利が掃除研修を受けていると、堀江かおるに遭遇。かおるはかつての勤め先の同僚。かおるに勝ち誇られ、屈辱をかみしめる真利。真利はここでは働けないと先輩の美智子に告げる。一方、麻紀のクラスに堀江未来という転校生が入った。未来は麻紀が行きたかった私立中学からの転校生…。
エピソード2
2007/7/3放送回
真利はかおるに見下されたことが悔しく、正樹に当たり散らす。一方、麻紀は未来に誘われ彼女の家に行くが豪邸でビックリ。麻紀は未来の母親から、未来と麻紀の両親が同じ会社だったと聞き衝撃を受ける。未来の母は、真利が先日再会した、かおるであった。未来は麻紀に、クラスメート・原健人のことを聞こうとするが、麻紀は気がそぞろになり気まずく別れる。帰宅した麻紀は正樹の退職を責めた。そんな家庭の経済状況のために、真利は再び清掃会社で働き始める。カルチャーセンターで働いていると、再びかおるに遭遇。真利はかおるから、未来と麻紀が同じクラスであると聞く。そして、堀江家では、かおるが真利に会ったことを帰宅した夫・慎太郎に話していた。かおるは、過去に慎太郎は真利に思いを寄せていたことが心にひっかかっていたのである。
エピソード3
2007/7/4放送回
ある晩、真利は正樹から『崖っぷちラーメン』というテレビ番組に出演の応募をしたと打ち明けられる。潰れかけたラーメン屋を有名店のオーナーがたてなおすという番組だ。正樹は、最終選考に真利に一緒にテレビ局に行ってほしいと頼む。気乗りのしない真利だったが、面接に出かけることに。そんな中、真利と正樹は、麻紀に続いて雅俊も堀江家を訪れたと知る。後日、真利たちはテレビ局で面接を受けるが、店を立て直すための感動的なエピソードなどに欠け、白けた雰囲気で終わってしまう。一方、麻紀は、真利から許しが出たので塾に入るが、実力の無さを知って落ち込む。しかし、レディース上がりっぽい講師・川上静香に「成り上がりたいなら、あきらめるな」と励まされる。数日後、麻紀と未来は、放課後に健人の家にプリントを届けることになった。
エピソード4
2007/7/5放送回
真利と正樹は、絶対落ちると思っていた番組のオーディションに通ってしまいビックリ。一方、麻紀と未来は、学校に来ない健人の家に、提出する必要のあるプリントを取りに行くことに。そこで麻紀たちは、健人の父親はすでに亡くなっており、叔父・徹 (加藤久雅) とその恋人・珠美 (西本はるか) と暮らしていることを知る。健人に思いを寄せる未来は、自分とつきあってほしいと告白。そして数日後、真利夫婦がテレビ局に出向くと、そこには偶然、慎太郎が…。ぎこちなく挨拶を交わす彼らであった。そんな中、麻紀の通う塾に、クラスメートの川端祐介 (鈴木駿) が入ることになった。祐介は、麻紀に片思いしている少年だが…。
エピソード5
2007/7/6放送回
『崖っぷちラーメン』の撮影が始まった。有名ラーメン店オーナー・尾形から「お前にラーメンを作る資格はねえ!」とどやされる正樹の姿を見て、真利はハラハラ。そんな中、麻紀は祐介にアニメ映画を観に行こうと誘われ邪険に断るが、その後、彼を傷つけたのではと反省し謝る。すると祐介はあっけらかんとした態度で、アニメが嫌なら自分の描いているSFマンガを読んでほしいと迫り、麻紀を閉口させる。一方、かおるは未来に「ママは麻紀のママに比べて十倍楽してる!」と言われショックを受ける。そして、正樹はいきなりテレビのスタッフに番組出演をやめたいと言い出す。正樹は純粋にラーメン作りを教わりたかったのだが、番組作りで、演技をするのが嫌になったという。そこには、黙って聞く尾形の姿があった。真利も、正樹の気持ちに理解を示す。
エピソード6
2007/7/9放送回
『崖っぷちラーメン』の撮影を辞めた正樹だったが、尾形は「純粋にラーメンが習いたかった」という正樹の気持ちに感激し、テレビとは無関係でラーメン作りを教えてくれることに。まず、正樹は店内に流しているジャズをもっと明るいものにと変えさせられる。一方、真利は、美智子が認知症の父親を介護するための休暇申請を社長・絹代 (山田スミ子) が許可しなかったことを知る。真利は美智子のために、自分と良美 (もたい陽子) が代わりを務めるから休みをあげてほしいと、絹代を説得する。そんな中、麻紀 (橋本甜歌) は、未来 (後藤果萌) がテストで100点をとったことを知り、感心する。未来から「前の学校でとっくに終わったところだから」と聞いた麻紀は、自分の学校の授業の進み方が遅いことに苛立つ。
田中律子
柳沢慎吾
中島宏海
デビット伊東
橋本甜歌
森田直幸
大庭秀昭