実業団のマラソンランナーとして、九州で活躍していた達也(江口洋介)が東京に出てきた。達也は、会社の上司の娘千鶴(鈴木ほのか)と結婚することになった。それを機に、脱サラし、クリーニング店を開く。 達也の両親は7年前、交通事故で死亡した。この時、6人の兄妹はそれぞれ親類に預けられ、バラバラになった。達也は長男だった。あれ以来、兄妹には会っていない。 自分が結婚することを知らせるため、達也は弟や妹を訪ね歩くことした。二男の雅也(福山雅治)は医学生。木内病院の院長裕蔵(清水紘治)に気に入られ、実子を押しのけて跡取りになることが約束されている。 達也が最初に訪ねたのが長女の小雪(酒井法子)。丸の内の商事会社のOLだ。達也は7年振りに小雪とあった。小雪は達也を自分のマンションに連れていく。2人が乾杯していると玄関でチャイムの音。小雪の上司、日下部(辰巳琢郎)が入ってきた。達也は突然、日下部になぐりかかった。だが逆に強烈なストレートを浴びて気絶した。やっと気が付いた達也は、「あんチャンは、不倫は嫌いだ」と小雪に言って帰った。 高橋家は洋風の中流家庭。ここに二女の小梅(大路恵美)が里子に出されている。この家の同年輩の高校生由佳里(神崎恵)に、小梅はいじめられている。達也は、高校の前で、下校する小梅を待っている。2人は喫茶店に入る。小梅はしゃべらない。そして、「いまさら、何だっていうのよ」と言って店を飛び出した。 おしぼりの配送工場。三男の和也(いしだ壱成)が働いている。そこへ刑事がやってきた。前日、傷害事件があり、和也にアリバイを聞きにきたのだ。その夜、パブで和也が飲んでいる。そこへ小雪がやってきた。続いて達也もやってきた。和也は、傷害事件を起こし、鑑別所へ入っていたことがある。話しかける達也が、和也に手をさしのべると、彼はその手にナイフを突き立てようとする。 カクテルラウンジで雅也が飲んでいる。相当酔っている。そこへ達也が入ってきた。小雪も来た。雅也は達也の頭に酒を浴びせ、ピザを顔に押しつける。そして、雅也は達也に50万円渡そうとした。もう会いたくないというわけだ。達也はそれをつき返す。 達也は「兄妹といっても、7年も会わないと赤の他人か」と言って涙を流す。小雪が慰める。 達也は長野の松本へ出かけた。ここには四男の文也(山本耕史)がいる。文也は2年前、オートバイにひっかけられたのが原因で車椅子生活を送っている。そして、達也が話しかけても一言もしゃべらない。 ※作品中の一部表現について現在とは異なる使い方で用いられていますが、制作当時の時代性を考慮して修正せず配信しています。