三ッ森工業所の長男・甲介は父親・保太郎とケンカして家出したまま、好きなドラマーの道を歩んでいた。そこへ父危篤の報が舞い込んだ。あわてて病室へ飛び込んだ甲介は、父から自分の出生の秘密を聞かされる。
甲介は、父・保太郎の葬式の席でドラムをやめ、この店を継ぐことをみんなに告げる。しかし次男・輝夫は納得しない。仕事開始一日目も朝寝坊してしまう甲介は、名誉挽回と、一人で水もれ修理にでかけるが...。
保太郎の戦友・村越が大阪から弔問に訪ねてきた。甲介は実父・倉田兵長が保太郎を助けたために命を落とした事を聞く。酒井工務店の忠助は、甲介と輝夫に水洗トイレの取り付け競争をさせる。
忠助は、娘・初子が輝夫に夢中になっている事を甲介に伝え、仲を取りもってくれるよう頼む。そんな時、朝美に接近してきた男を輝夫が殴ってしまった。甲介は仕返しに来た彼らに袋叩きにされ、うわごとで出生の秘密を輝夫に明かしてしまう。
輝夫は戸籍謄本を取り、自分と兄が父・保太郎の養子である事実を知る。昼間から酒を飲み、あてもなく歩き続ける輝夫。その夜、彼は甲介から自分たちの実父は倉田兵長であることを聞かされる。翌日、祭りの日に太鼓を叩く甲介を見て、輝夫は飛び入り参加する。
甲介は竹造の妻・文子から給料を亭主に直接渡さないで欲しいと頼まれた。しかし、この話がどう間違ったのか三ツ森工業所のピンチという噂となって流れてしまった。噂を聞きつけた朝美は大学進学をあきらめると輝夫に伝えるが...。