食品会社課長、島田英志(中井貴一)と朱美(田中美佐子)の夫婦は、小学校へ入学する双子の子供たちと、一家四人幸せな毎日を送っていた。英志は真面目で温厚、家族を愛し、朱美も英志を信頼、子供たちの健やかな成長を望む母だった。 ところが、英志は、常務秘書の照井ミサ(瀬戸朝香)と密かに関係を続けていた。奔放でストレートなミサ。そんなミサに英志は、いつか別れねばならないと心に決めつつも、のめり込みかけていた。朱美は、美大時代の同級生で、陶芸家となった成瀬シン(椎名桔平)にふとしたことで再会した。シンに陶芸教室を手伝ってくれないかと頼まれる朱美。 ミサとの別れを決意した英志だったが、ミサに「子供ができた。産む」と宣言されるのだった・・・。
ミサ(瀬戸朝香)から「子供ができた、産む」と宣言された英志(中井貴一)は気が重い。 会社ではミサが、いつものミニスーツをやめ、靴も低いヒールを履き出し、「私、妊娠しました」と平然と言い放つ。そんなミサに英志は呆然。「本当に俺の子?」と漏らす英志にミサは怒りを爆発させ、倒れたミサの香水の香りをつけたまま英志は帰宅。 元気のない英志を励まそうとする朱美(田中美佐子)、悟(三觜要介)、まどか(田島穂奈美)。 英志のワイシャツの香りに、女性?と疑惑を持った朱美。定期預金通帳を英志が持ち出し、疑いは膨らむばかり。 朱美は再びシン(椎名桔平)に会った。陶芸教室を手伝ってくれと言うシン。陶芸の話に夢中になるうち、シンは突然、朱美にキス。朱美はシンを突きのけ怒りに満ちた目をシンに向ける。 定期預金は、幾也(生瀬勝久)が女性と別れるため必要だったという英志を信じた朱美。だが、見慣れぬ長い髪を英志の服に見つけ、疑惑が再燃した。
英志(中井貴一)はミサ(瀬戸朝香)と別れきれない。ミサとの関係を隠し通そうとする英志だが、相手は誰なのか、社内で噂話は広がるばかり。一方、朱美(田中美佐子)はシン(椎名桔平)の陶芸教室を手伝い始めた。 ホテルのロビーで英志は親しげにミサといるところを、悠子(香坂みゆき)に見つかってしまった。悠子は、朱美には黙っていると約束してくれたのだが・・・。 英志が子供たちと外で遊んでいる間、花屋からの電話を朱美がとった。「照井ミサ様に贈る花が足りない」という内容だった。「照井ミサ。誰?」。朱美に聞かれ、「結婚退職する会社の女の子」と言う英志。色濃いだけで男は生きていけないという幾也(生瀬勝久)の話が頭をよぎる英志は、ミサとの別れを決意、ミサに告げた。 英志が忘れた書類を、シンとの待ち合わせを反故にし、英志の会社に届ける朱美。書類を渡そうと会議室の前に立った朱美にドア越しに聞こえてきたのは、英志が結婚退職すると言っていた「照井ミサ」という名前だった。
「照井ミサ」の名前を聞いて愕然とする朱美(田中美佐子)。英志(中井貴一)は「ちょっと事情が・・・」と、一応筋の通った理由を語るが、朱美の迷いは増す。 ミサ(瀬戸朝香)が、英志の課に配転された。別れを決意した英志だが、めげずにはりきるミサが痛々しく映る。 シン(椎名桔平)の別居している妻が入院中に死亡した。シンの心の中に別の女性がいたことが原因で別居したらしい。朱美は、落ち込むシンを励ます。 家族、友人とともに、河原へバーベキューに出かけた帰り、英志はスーパーの店先で販促活動をするミサを見かけた。その夜、ミサがスーパーで倒れたと電話が入り、英志は「様子を見に」と外出していった。英志が向かったのはミサのマンションだった。 「行く必要はなかったのに」と再び会社からかかった電話で知った朱美に、再び疑惑がもたげた。その直後、朱美はシンに呼び出された。雨の中、シンと話をするうち気持ちが静まる朱美。「大切なのは家族」という気分を新たにするのだったが・・・。
英志(中井貴一)は、ミサ(瀬戸朝香)と別れられなかった。ますます奔放になるミサ。悠子(香坂みゆき)に嫌味っぽく意見されるが、英志の気持ちは変わらない。 英志の会社の家族会が開かれることになった。ミサと朱美(田中美佐子)が顔を合わせるのを避けようと、英志は家族会当日、出張することにした。「温泉旅館に泊まるから」と英志はミサを誘うが、英志の魂胆を見破りミサは「行かない」ときっぱり。 会社も朱美も英志の宿泊先を知らなかった。なぜ知っているのか?朱美が会社にかけた電話に出たミサが、英志の連絡先を教えてくれた。このやりとりで、ミサは英志の待つ旅館へ出かけることにした。旅館では、英志を試すように甘えるミサ。そこへ朱美からの電話。怪訝な朱美に英志は思わず大声を出す。 翌日、朱美が子供たちと鎌倉の実家に泊まりがけで出かける予定だったので、英志は家が見たいと言うミサにいわれるままミサとともに帰宅。が、朱美が子供たちと一緒に戻ってきた―。
バスタオル姿のミサ(瀬戸朝香)に、自宅で鉢合わせした朱美(田中美佐子)は、その場を飛び出す。「ワケありの妊娠で、相談に乗ってもらっていた」とミサは言い訳するが、朱美は信じられない。朱美は追ってきた英志(中井貴一)を残し、一人夜の街へ。 朱美はシン(椎名桔平)の工房へ来ていた。シンは窯へ出かけると言う。朱美はシンの車に乗り窯へ。子供に夕食をさせたが、英志は朱美のことが気になる。シンの窯で薪割をするうち気分が晴れた朱美は帰る決心ができた。 駅で英志が待っていた。一度だけミサと関係したと告白する英志に、朱美はパンチ一発。 英志は時間通りに帰宅するようになった。しかし、朱美は信じ切れず、英志が残業だという夜、会社に向かった。英志は、実はミサに「どうしても」と誘われ、朱美に嘘をついたのだった。危うく朱美の“奇襲”を逃れた英志。 しかし、その時、ミサは流産しかかっていた。病室で一夜を明かした英志に、会社の上司は「失敗するな」と諭す。しかし、英志は次の夜もミサの病室に。そのころ朱美は英志と仲直りしようと、英志の誕生祝いの準備を子供たちとしていた。