雪解け水で緑豊かだった春が過ぎると、湖や小川は干上がり、草木が枯れる灼熱の夏がやってくる。大物の狩りができないオオカミは小型のジリスに標的を変え、洪水で住処を追われたビーバーは決死の引っ越しを敢行。バイソンのオスは子孫を残す権利を賭けて戦う。川のそばでは、産卵のために川を上ってきたマスを狙って多くの動物たちが競い合い、山の上では花の蜜を求めてハチドリが集う。同じく山の上で暮らすナキウサギにとって夏は、冬に備えてせっせと食べ物を蓄える時期だ。夏は山火事の季節でもある。無事に飛べるようになったカラフトフクロウの若鳥たちは難を逃れるが、広大な森が焼き尽くされる。だがそこにはすぐに新たな命が芽生える。イエローストーンの生き物たちは、常に厳しい気候条件と戦い、生き抜いてゆく。