多種多様な命を育む、南太平洋に浮かぶ島々にスポットを当てる。今のバンジージャンプの起源となった、男たちの勇気を試す伝統の儀式が行われるペンテコスト島。ココヤシを好物とする、体重が4キロもあるカニが生息する島、メトマ島。かつて最も到達困難だとされたイースター島など、様々な生き物や人間が築きあげてきた文化に迫る。
南太平洋に点在する島々に、どのようにして生き物たちが渡っていったのかを紹介する。ニューギニアを旅立ちソロモン諸島に泳いで渡ったイリエワニ、津波でフィジーへと流されたカエルやイグアナ、そしてポリネシアに渡ったセグロアジサシなどが登場する。また、ワニを操れるとされる“クロコダイルマン”になるための過酷な儀式にもスポットを当てる。
1821年。東太平洋で、クジラに捕鯨船を沈められた2人のアメリカ人がボートの中で発見された。青く美しい世界一澄んだ海、しかしそこでは食物連鎖の土台であるアルプランクトンが少ないために、生き物たちは生き残りをかけて壮大な旅をしなければならなかった…。この不毛の海域のオアシスとなっているガラパゴス諸島などに住む、多様な生物たちの生態に迫る。
太平洋の火山活動によって生み出される独特の生態環境を追う。溶岩が固まった大地の上に育つ植物や、地下の空洞の闇の中で生きる珍しい生物など、そこでは驚くべき光景が広がる。溶岩トンネルや火山島、そしてその周りに広がるサンゴ礁…。火山の特徴と熱を利用して生きる太平洋の生き物たちが登場する。
翼はあるが飛べない鳥、木登りをするカンガルー、森で暮らすペンギン、そして完全に草食性のトカゲ…。長い歳月をかけ、絶海の島々で独自の進化を遂げた、他では見ることのできない生き物たちの姿にスポットを当てる。他にも、今となっては幻となった、かつて島々に存在した幻の生き物たちを紹介する。
南太平洋が現在さらされている危険について紹介する、人間の乱獲による海洋資源の枯渇、地球温暖化によって起きる海面上昇、産業活動で排出された、二酸化炭素の増加によるプランクトンの減少など。海から恩恵を受けるだけではなく、海を守るために人間は何ができるのか。環境保護活動の様子などに加え、消えゆく楽園の姿を映し出す。
べネディクト・カンバーバッチ
ナレーター
マーク・ブラウンロウ
プロデューサー
Huw Cordey