ジョン･F･ケネディ

ジョン･F･ケネディはケネディ家の次男として生まれ、恵まれた環境で育つ。ジャックと呼ばれた彼は、病気がちだったが、人に好かれ、スポーツと勉学に励み、歴史や世界情勢への興味を深めていく。史上最年少で米国大統領に選ばれたJFKはどのように育ったのか。青年期までの成長を描く。

第二次世界大戦が激化する中、海軍に入ったケネディは南太平洋のソロモン諸島に送られる。魚雷艇の艇長となるが、日本の駆逐艦と衝突して彼の船は大破。不屈の精神で乗組員たちを率い、生還した彼は英雄になる。帰国後は新聞記者となり、やがて政界への第一歩を踏み出す時が来る。

29歳で下院議員となったケネディは、国際問題への理解を深めるため、アジア外遊に出かける。彼は次なるステージを目指し、弟のボビーらに支えられ上院選に立候補する。その頃、生涯の伴侶となるジャッキーと出会い、結婚。深刻な健康問題を抱えながらも、政界で存在感を高めていく。

民主党全国大会で知名度と人気が高まったケネディは、大統領選への立候補を決意する。早くから全米を飛び回り準備を進める彼を支えるのは、弟･ボビーを中心とした「ケネディ･マシン」と呼ばれる側近たち。そして民主党大統領候補の指名を受け、強敵･ニクソンとの激戦が始まる。

史上最年少で大統領に選ばれたケネディは、就任演説で国民に感銘を与える。弟･ボビーを司法長官に据え、政権を始動するが、課題は山積みだ。キューバとの関係悪化、ソ連との宇宙開発競争、公民権運動の高まりなどに対し、時に孤独な決断を迫られながらも彼はアメリカを導いていく。

大統領2年目に入ったケネディはジャッキーと共に文化的な活動も楽しみながら、冷戦の脅威や黒人差別問題に懸命に対処していく。そんな中、キューバにソ連のミサイル基地が建設されていることが判明。米ソ間の核戦争が現実味を帯び、とてつもない重圧がケネディにのしかかる。