ファイティングガール
「いくつ?」 「19歳」 「いいね、無限の可能性があって」 その齢をとうに超えた大人はそう無責任に言うかもしれません。 集団に埋もれ、たとえいなくなってもすぐにほかの誰かで代わりのきく存在。自分だけの価値って何?自分の人生ってこんなつまらないもの? 自分の生き方を根底から変えてしまうような衝撃的な出会い、出来事があったなら・・・。 現実には、何の努力もなしにそんなことは天から降ってはきません。しかし、まったく違う文化の中で育った同世代の人間・・・例えば韓国から来た留学生と出会ったとしたら? このドラマの主人公、小夜子(深田恭子)は19歳の夏に、韓国から来た留学生・亜美(ユンソナ)と出会います。お互いに第一印象は最悪でした。しかし、自分の今の生活と状況に行き詰まりを感じていた小夜子は、亜美と二人で、小さなひと夏だけのショップで自分たちで作ったリメイクTシャツや雑貨を売り始めます。国籍も性格も何もかも違う二人は、ことごとくぶつかり合い、喧嘩、決裂、仲直りを繰り返します。また、父との関係にも変化が生まれ、「物を作る」という共通する情熱を持った小夜子は、それまで批判的な目で見ていた父を少しだけ理解するようになります。 喧嘩ばかりしていた二人の間には、強い絆が生まれますが、夏が終わったとき、二人の別れがやってきます。亜美が帰国し、一人になった小夜子は寂しさの中で確実にかつての自分とは違う自分を見つけるに違いありません。