僕らは、一週間を繰り返す。何度も、何度でも─。高校二年生の長谷祐樹は、普段から人と関わろうとせず、いつもひとりでいるクラスメイト、藤宮香織と友達になりたいと思い、彼女に話しかける。 だが、彼女は「私、友達の記憶…一週間で消えちゃうの…」とそれを拒む。 少年との思い出を失い続ける少女と、その思い出をひとつひとつ紡ぎあげていく少年─。たくさんの"切なさ"と"ひたむきさ"が詰まった、珠玉のストーリー。
エピソード1
友達のはじまり。
長谷祐樹はいつもひとりでいるクラスメイト・藤宮香織が気になり、友達になりたいと伝える。最初は拒絶しながらも、ひたむきな祐樹に香織は次第に心を開き始めるが…。
エピソード2
友達との過ごし方。
「私、友達との記憶、一週間で消えちゃうの…」。それを証明するかのように、記憶がリセットされるという月曜日、本当に香織は祐樹との記憶を失くしていた。それでも祐樹は香織と友達になりたいと願い、話しかける。前週に祐樹と友達関係になったことを理解した香織は、“友達との接し方”を模索しながら祐樹と昼休みを過ごしていた。そんな中、祐樹は香織に記憶が戻るきっかけになればと、日記をつけることを提案する。
エピソード3
友達の友達。
日記をきっかけに距離が縮まった祐樹と香織。祐樹と一緒の昼休みには香織は楽しそうに過ごすものの、クラスでは変わらず周囲と関わろうとしないことから、陰口を叩かれていた。それを見た祐樹は、相談できる人間はひとりでも多くいる方がいいと、自分の親友で、ぶっきらぼうながらも頼りがいのある将吾に事情を話そうと香織に提案。しかし、話を聞いた将吾は、香織の記憶喪失が本当なのか懐疑的で…。
エピソード4
友達とのけんか。
祐樹に続いて、将吾とも友達関係になった香織。そんな中、クラス内では、香織と将吾が友達同士だという話題で盛り上がっていた。自分よりも先に将吾が香織と友達関係にあると周囲に言われていることが面白くない祐樹。ある日の昼休み、いつもどおり屋上で昼ごはんを食べている最中、将吾の話ばかりをしてくる香織に、祐樹はモヤモヤした気持ちから声を荒げてしまう。ショックを受けた香織はその場を立ち去って…。
エピソード5
新しい友達。
祐樹をより大事な友達だと認識してきた香織。しかし彼女はまだ他の人とは関わることを避け、祐樹と友達であることも知られないようにしていた。ある日、昼休みに祐樹が井上先生に呼び出され、香織が一人で屋上で待っていると、そこに天然系のクラスメイト・山岸沙希が現れる。沙希は香織に憧れていて友達になりたいという。屋上以外では話しかけないようにと沙希に告げる香織だったが、沙希にところ構わず話しかけられて困ってしまうが…。
エピソード6
友達の母親。
数学で赤点をとり追試を受けることになった祐樹と沙希は、香織に数学を教えてもらうために、将吾も連れて彼女の家へ。香織が家に友達を連れてきたことに母親の志穂は喜びを隠しきれず、祐樹たちはそのテンションの高さに戸惑う。その後、なんとか追試に向けた勉強を終え、祐樹たちが帰ろうとすると、祐樹は志穂からメモを渡される。そこには、「明日、学校が終わったら公園に来て下さい。お話があります」と書いてあって…。
山谷祥生
細谷佳正
間島淳司
中原麻衣
大久保瑠美
雨宮天
岩崎太郎
菅正太郎